2016年度グッドデザイン賞

多機能トイレパック


多機能トイレパック

製品概要

車イス、オストメイト使用者など、ハンディキャップを持つユーザーのための公共多機能トイレです。弊社は1995年から「新らたな公共トイレ器具のスタンダード」を追求するプロジェクトを建築有識者と発足させ、建築と調和する公共トイレ器具のデザインを行ってきました。その成果として壁掛け大便器、小便器、洗面器など数々のロングライフ商品を発売。今に至る公共トイレデザインの礎を築きました。今回、器具単品に留まらず、ユーザーが安心・快適に使える空間商品創出のため、これまで培ったUD基礎研究、要素開発を結集しました。建築と器具の調和を図りながら「人に寄り添う使いやすさ」を第一に考えた多機能トイレです。


その他

ユーザー・社会に伝えたいこと
目が届きやすい器具単品のスケール観と違い、多機能トイレパックにおいては空間把握と器具同士の関係性をより強く意識する必要がありました。建築と器具の調和の基本ルール「無駄なライン、要素を極力排除すること。素材とカラーを統一すること」を愚直に守りました。使いやすさ追求と共に、ビルオーナー、設計者の方にはその点にも共感を頂き、ハンディキャップを持つユーザーに役立つ、公共多機能トイレの普及を願っています。


デザイナー

株式会社LIXIL 中島英博


審査委員の評価

2016年度グッドデザイン賞

雑多な器具が混在する「だれでもトイレ」を一つのパッケージとして取り扱うという視点で、器具のデザインの統一はもとより、素材やカラーの統一、線の整理、水洗などの取り付け高さの統一をすることによって、デザイン的にも清潔感のある空間プロダクトにつながったと感じる。また、こまかな心遣いでユーザーや施設管理者にも配慮している。 法規に準拠したレイアウトパッケージは設計者の業務負担の軽減も期待できる。