INAXライブミュージアム ものづくり工房 ものづくり工房

ド・モーガンの生み出したタイルの再現に挑戦
2011/3/14
文化活動への貢献

INAXライブミュージアム「ものづくり工房」では、ド・モーガンの生み出したタイルの再現に挑戦しました。


19世紀末イギリス、機械による大量生産が主流となり、ものづくりの達成感や充実感が失われていくなか、かつての手仕事に芸術的価値を求める「アーツ・アンド・クラフツ運動」が、ウィリアム・モリスらによって提唱されました。ド・モーガンはモリスらとともにその運動を進めた芸術家の一人です。有能な画家、デザイナーであり、想像力に富んだ機械工、化学者、技術者であると評されるド・モーガンは、手づくりによる新しいタイルの製造技術を確立し、多くの美しく個性的なタイルを世に出しました。
この企画展に際し、ド・モーガンの貴重な作品を通して彼の‘ものづくりの思想’を伝えるとともに、彼の生み出したタイルの再現に挑戦することになりました。

展示会チラシ
   企画展

■レイトン卿ハウスのナルシサスホールの壁面タイルの再現

「揺れる水面のような」と形容されるナルシサスホールのブルータイル。
写真資料と実際にレイトンハウスを見学した当館学芸員の話をもとに、試作を積み重ねて行きました。
写真で見るタイルの色は、ときには青く、ときには緑に見えたり、黒や白色を帯びている箇所もあり、ズバリと捉えがたいものでした。タイル1枚毎にそれぞれ違った表情があり、それらを一面に張ることで、水面の揺らぎを表現しているのです。その揺れるタイルの“色合い”を再現することと、“水面の揺らぎ感”を再現することに大変な難しさを感じました。

数々のテストピース1
   テストピース1
数々のテストピース2
   テストピース2
数々のテストピース3
   テストピース3

レイトン・ハウス ナルシサスホール
   レイトン・ハウス ナルシサスホール

写真1
   写真1


■ルビー・ラスターの再現
ド・モーガンが生み出した金属光沢を持つ赤色のタイル「ルビー・ラスター」は、文献だけを頼りに手探りの状態から試作を開始。焼成する窯にも工夫を凝らし、繰り返し難易度の高い技法の再現にチャレンジしました。オリジナルのタイルを見る機会を得たことが大きな転機となり、金属光沢の感じや赤色の濃淡表現など、さらに高いレベルを目指すことができました。


レイトン・ハウス ナルシサスホール

写真1

オリジナル品
   ©De Morgan Foundation
オリジナル品

再現品
      
再現品

写真2
   写真2




ルビー・ラスター:12〜13世紀にイスラームで発達した、やきものに金属光沢を付与する「ラスター」の技法を、ド・モーガンが独自の技術で発展させたもの。赤色の金属光沢を出す加飾技法で、濃淡の表現にも成功。


写真1〜2は、
2010年9月18日(土)〜2011年3月14日(日)に開催した企画展、
『19世紀の幸せなものづくり−ウィリアム・ド・モーガンがタイルに残したメッセージ』の一コマです。






ページの先頭へ

LIXIL Link to Good Living

Copyright © LIXIL Corporation. All rights reserved.