INAXライブミュージアム 世界のタイル博物館 INAX TILE MUSEUM

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やきもの新感覚シリーズ(1階 企画展示室:入場無料)

第76回 配島 庸二展 ―グーテンベルク炭書・蜜蝋と塩―
清らかな炭化のかたち

2009年5月10(日)〜6月4日(木)

2009年5月の作家は、千葉県在住の配島庸二さんです。 書物を炭化させ、縄でしばったり黄や緑色の蜜蝋で固めたりした作品は、書物が内包する豊饒さ多様さを表現するとともに、焼くことで浄化、再生を希求するメッセージを孕み、観る人に深く訴えかけてきます。

※配は草冠に配が正しい表記です。

会期

2009年5月10(日)〜6月4日(木)

時間

10:00AM〜5:00PM(入館は4:30PMまで)

第1会場

世界のタイル博物館 1階 企画展示室

第2会場

陶楽工房 陶楽ギャラリー

休館日

5月20(水)


■アーティスト トーク&オープニング パーティー
5月10(日)※終了しています
5:00〜6:00PM 配島庸二さんによるアーティスト トーク
トーク終了後にオープニング パーティーを開催します。


配島庸二さんの近作は、書物という活字メディアでもあり、長いあいだ多くの人々が影響を受け特別な思いを抱いてきた物質を、炭に“焼いて”『炭書(たんしょ)』として提示します。



「やきもの新感覚シリーズ」では過去にも「焼く」という行為がつくる作品を大きな視点でとらえ、陶磁器に限定しない展覧会を開催してきましたが、書物が開いてくれた豊饒な世界へのオマージュと、炭化という寓意には、未来へ「清らかなれ」という思いが込められています。



さまざまな厚み、判形の本を束ねては青森県の炭工房へ送り、高度な炭焼きの設備で「炭書」にしてもらいます。署名や著者名、いつの時代の誰の著書だったのか、どんな世界を綴っていたのかの痕跡をかすかに残した書物が配島さんの手元に戻ります。配島さんはそこに、活版時代に用いられ今ではほとんど使われなくなった活字を組み込んだり、縄で束ねたり黄や緑色の蜜蝋を流し込んだりして、グーテンベルク※から始まった活字文明への想いを込めた作品を完成させます。



1931年生まれの配島さんは、幼少から本を読むことと絵を描くことが好きだったと言います。華道雑誌の編集に長く携わりながら、カリグラフィに関する雑誌や写真による評論集を出版する一方で、1950年代から日本画、洋画、インスタレーションと幅広く作品を発表しています。炭化させた書物「炭書」の作品は2005年より制作を始めました。




今展では、塩に覆われた本を炭にした『グーテンベルクの塩竈(がま)焼き』シリーズをさらに延長した『海を孕む』と、炭化することで土壌改良効果を持つ炭に再生された『焼畑考』の2シリーズで会場が構成されます。




『海を孕む』の塩漬けされた炭書は、湿度や温度の変化に感応し、作品の内部から水分が沁み出たり、雪が降り積もったように塩の粒子が表面に浮き出てきたりして、環境の変化によってあらたな物質に形態を変換させながら、われわれ哺乳類の遠いふるさと“海”への思いを表現しています。また、本をそのまま炭焼きした『焼畑考』は、稲作以前の農耕の始原へと思いを遡行(そこう)させる一方、土壌改良効果を持つ炭は、化学肥料浸けの現代農耕のあり方を問うという意図もあるようです。

空気や土壌などを浄化するものへと変貌させる、焼くちからの不思議さ美しさに満ち、それぞれが万感の思いと記憶をもつ書物の炭化の表現にご期待ください。



※グーテンベルク:15世紀に活字印刷術を発明したドイツの技術者


[Haijima Yoji プロフィール]
1931年 東京生まれ
[個展]
1984年 「光とアクア/“クローンド・ヴィーナス”』ストライプハウス美術館/東京
1986年 かわさきIBM市民ギャラリー/神奈川
メルボルンーグリフォンギャラリー/オーストラリア
1988年 『母型展開』モリスギャラリー/東京
1989年 『母型展開―the Moon』モリスギャラリー/東京
1990年 『母型展開』INAXギャラリー2/東京
『母型展開』INAXギャラリー大阪
1991年 『母型展開ー水の翼』麻布美術工芸館/東京
1997年 ギャラリーアメリア/東京
2003年 『“クローンド・ヴィーナス”の20年展』亀甲館スタジオ/千葉
2004年 『配島庸二=1月の“クローンド・ヴィーナス”』INAXギャラリー2/東京
2008年 炭書による初めての個展『新註結縄文炭書』馬喰町ART+EAT/東京
『グーテンベルクの塩竈焼き』ストライプハウス・ギャラリー/東京
『グーテンベルク炭書/FRAGILE』ギャラリー水・土・木/東京
[グループ展]
1987年 日仏会館シルクスクリーン展/東京
1988年 「紙による現代美術展」ニッコリギャラリー/イタリア
1990年 「INO紙のことば」展/高知県伊野町紙の博物館
「第一回国際現代造形コンクール展」大阪トリエンナーレ1990/大阪
パピルスサイエンス展/INAXギャラリー名古屋/愛知
1991年 「線の表現ー手と目のゆくえ」埼玉県立美術館/埼玉
「インターアート展」モスクワ
1993年 「第一回軽井沢ドローイング・ビエンナーレ」脇田和美術館/長野
「素材の予感展」マスダスタジオ/東京
1994年 「半島の現代美術展―海溝からのメッセージ」鴨川市民ギャラリー/千葉
「チバ・アートナウ'94」佐倉市立美術館/千葉
「国際丹南アートフェスティバル'94」武生市中央公民館/福井
1996年 「氷点下のポリフォニー」ギャラリー・ラ・フェニーチェ/大阪
「さまざまな眼―配島庸二、山本裕子二人展」かわさきIBM市民文化ギャラリー/神奈川
2004年 「こどもワークショップ展」練馬区立美術館/東京
2005年 国際アートセンター青森 アーティスト・イン・レジデンス・プログラム2005/春
「手と眼と耳の先へ」展/青森
2009年 WAX WORK SITE vol.7/ギャラリー砂翁・トモス/東京
[その他]
1960〜99年 雑誌「いけ花龍生」編集
1973年 写真による評論集「町まちの文字」芳賀芸術叢書
1984年 写真による評論集「祈りの文字」芳賀芸術叢書
雑誌「カリグラフイ」出版
1993年 『新・美に生きる』東京12チャンネルYV放映
1994年 INAXギャラリー企画「現代・見立て百景」に出品、並びにテキスト執筆
1999年 INAXギャラリー企画「道具の心理学」に出品、並びにテキスト執筆
2007年 季刊誌 Ars No1 誌上にて「アーチストの料理術1/アリストテレスの焼き鳥」を発表
季刊誌 Ars No.2 誌上にて「アーチストの料理術2/グーテンベルクの塩竈焼き」を発表
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