INAXライブミュージアム


ライブミュージアム日記

«  2009年03月  »
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

RSS

2009年以前の記事は、ライブミュージアムでの日々の出来事やスタッフの想いを綴ったものです。

2006年9月以前の記事は、土・どろんこ館開設準備室による「どろんこ広場」として書かれたものです。


独自企画や地域との連携で、コンサートや講演会、ワークショップなど、さまざまなイベントを開催しているミュージアム。ライブ感あふれる活動をスタッフがご案内・ご報告します。

No.113 坂本龍馬とタイル

2009/03/03

担当 後藤

先日、長崎出張の際、飛行機の時間を待つ間にグラバー邸に立ち寄りました。今まで何度か長崎には行ったことがありますが、煉瓦洋館群や隈研吾氏設計の長崎県美術館などの煉瓦やタイル建築の見学調査が主目的で、木造建築にはあまり興味がありませんでした。今回、グラバー邸を訪れたきっかけは、最近読んだ「日本の近代建築(上)」(藤森照信 著)の最初の章に、日本の近代建築の夜明けとしてグラバー邸の木造ヴェランダコロニアル建築が紹介されていたためです。



photo1.JPG
日本最古の木造洋風建築グラバー邸

藤森先生の本には、日本最古の木造洋風建築に始めて登場したヴェランダやクローバー型の部屋の配置などの面白さが書かれてありました。しかしながら、私が最も興味を惹かれたのはやはり暖炉の床に使われているヴィクトリアンタイルでした。



photo2.JPG
グラバー邸の一室



photo3.JPG
グラバー邸暖炉の床タイル

ヴィクトリアンタイルとは、イギリスのヴィクトリア時代(1837-1901)、産業革命による工業化を背景に大量生産されたイギリスの装飾タイルの総称です。当時のイギリス人たちの海外進出とともに世界各国に伝えられ、日本でも、明治時代に建築された洋館の暖炉周りに数多く使用されていました。したがって、幕末とはいえ開国後に建築されたイギリス人グラバーの邸宅で暖炉床のヴィクトリアンタイルを見たときは「やはりあったか」程度の認識でした。ところが、その後かなり興奮することがありました。それは、グラバー邸の一室の暖炉の床のヴィクトリアンタイルを写真に収めて後ろを振り返ったとき、大好きな坂本龍馬の等身大写真があったからです。



photo4.JPG
暖炉部屋の記念撮影用等身大龍馬写真

幕末、薩長同盟を推し進めた坂本龍馬は、長州藩に転売する目的で、貿易商トーマス・グラバーから武器を買い付けようとしていたとき、グラバー邸の屋根裏部屋に寝泊りしたそうです。・・・・ということは、坂本龍馬が暖炉で暖をとりながらヴィクトリアンタイルを観てイギリスの技術力に感服し、大政奉還にいたる「船中八策」を考えていたかもしれないなどとオタク的発想が浮かんできました。もちろん、世界を見据え始めた坂本龍馬が、視界の片隅にある暖炉前のタイルに興味を持つことなどありえないことですし、こんな発想をするのは馬鹿げた発想とは理解しています。さらに、このヴィクトリアンタイルは創建当時からあるものではなく、その後何回か行われた増築時に施工されたものであるかもしれません。でも、少し楽しい時間を過ごせたことは事実でしたので、ブログで報告することにしました。

最近の投稿一覧

ページの先頭へ

LIXIL Link to Good Living

Copyright © LIXIL Corporation. All rights reserved.