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ライブミュージアム日記

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2009年以前の記事は、ライブミュージアムでの日々の出来事やスタッフの想いを綴ったものです。

2006年9月以前の記事は、土・どろんこ館開設準備室による「どろんこ広場」として書かれたものです。


独自企画や地域との連携で、コンサートや講演会、ワークショップなど、さまざまなイベントを開催しているミュージアム。ライブ感あふれる活動をスタッフがご案内・ご報告します。

No.14 “くず”の再復活

2006/01/21

担当 立花

ほんのり青味を帯びた常滑市原産の「青土」は、別名「青くず」と呼ばれています。やきものの原料としてすぐに使える粘土分の多い田土・山土の上流土に対して、乾燥途中ですぐ切れ、粘りが無くて作りづらい“二級品のくず”というのが名前の由来です。


昔は見向きもされなかった青くずも、田土・山土が枯渇してきた70年程前から、常滑焼の主原料として土管や焼酎瓶、タイルや急須などに使われてきました。約600万年前、常滑一帯は大きな淡水の「東海湖」で、湖底に泥や砂、火山灰がたい積して、青くずを含んだ強固な地盤「常滑層」が形成されました。酸素にほとんど触れずに土がたい積すると、含まれる鉄分は青く発色するため、生(なま)では青くても、焼くと朱色になります。



右は青くずの原土。酸化した部分が赤く発色している。左は1170度で酸化焼成したもの


“くず”から昇格したものの、流通網の発達や技術の進歩から、今ではほとんど使われなくなりました。全国各地から原料を集め、“昔の常滑土風”に焼きあがるようにブレンドし、土を作っているそうです。青くずは数パーセント加える「添加物のようなもの」と、市内4箇所ある製陶所の一つ「丸安」の伊奈正彦会長。土採り場も市内にはなくなり、丸安では宅地造成で掘り出された青くずを在庫として保管しています。



宅地造成地から出た青くずのストック場


土・どろんこ館の建設で地場の材料を極力使うべく、建築家の日置拓人氏と左官職人の久住有生氏が青くずを土壁へ利用しようと試みています。「色に特徴がないため、使いづらい」と久住氏。理想の土壁を目指し、他の土と混ぜたり砂を代えてみたりして研究開発を進めています。「青くずを効果的に見せるにはどうしたらいいか。試行錯誤の連続ですが、やりがいのある研究」と両氏。春先には現場周辺で、試験的に壁を造ることも計画しているそうです。

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