INAXライブミュージアム


ライブミュージアム日記

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2009年以前の記事は、ライブミュージアムでの日々の出来事やスタッフの想いを綴ったものです。

2006年9月以前の記事は、土・どろんこ館開設準備室による「どろんこ広場」として書かれたものです。


独自企画や地域との連携で、コンサートや講演会、ワークショップなど、さまざまなイベントを開催しているミュージアム。ライブ感あふれる活動をスタッフがご案内・ご報告します。

No.63 マニアックに見る展示〜レールの魅力

2007/03/17

担当 竹多

鉄道のレールへの想いは、人それぞれです。郷愁をそそる廃線跡に残るレール、宝石のように硬くきらめき力強さを感じる現役のレール、鉄道模型のレールなどなど。INAXライブミュージアムでは、そんなレールを2箇所で見ることができます。

そのひとつは窯のある広場・資料館にある、窯のれんが壁の縦横に張り巡らされたレールです。昇温・冷却のときの膨張収縮の動きでれんが壁が崩落するのを防ぐ目的で組み込まれたものです。最古参はアメリカの鉄鋼会社が制作した1876年製のレールです。そのほか100年以上も前のドイツやイギリス、東京の路面電車の中古レールがありますが、窯ができたのが1921年ですから当時としてはそんなに古いレールを使ったというわけではありません。しかし、今となっては貴重なものです。岩塩を土管などの塩釉の原料として窯の焚き口近くに置いていたので、腐食が進みポッカリ穴があき無残な姿をさらしているレールもあります。レールが車輪の通る道として使われるのではなく、鉄の部材として代用されているとあまりイメージが広がりません。れんが壁の表面に等間隔で1本ずつ鉛直に打ち付けられて錆びついている姿からは、現役時代のレールの勇ましい姿は感じられません。いつかきれいに磨いてやりたいものです。



窯外壁に立つレール1(鉛直方向)



窯の外壁に埋め込まれた路面電車用溝付きレール(水平方向)


もうひとつは、昨年10月にオープンしたトンネル窯の内部を移動していくトロッコのレールです。この窯はINAXの設計で作られた現存する最後の窯で、独特の構造がありますが、そのひとつにトロッコの車輪があります。一般には、鉄道の車輪と同じように左右の車輪の内側にフランジと呼ばれるツバが付いていて、レールの間にはまり込み脱線しないようになっています。INAXのものは、ケーブルカーの車輪と同じで、片側は溝付き車輪と呼ばれるタイプで、もう一方はフランジのない平らなものです。タイルの破片がレールに落ちたときでも乗り上げて脱線するのを確実に防止するのが目的だったと思われます。



トンネル窯に敷かれたレールとトロッコ



トロッコの車輪(全体)



トロッコの車輪(左側;溝付き車輪)



トロッコの車輪(右側;平車輪)


屋内に敷設されたレールにはまた特別な印象があります。重量物を曲がりくねったルートで運ぶにはやはりレールを敷いて、その上に簡単なトロッコを走らせるのが楽です。古い酒蔵の土間などの狭い空間にレールが敷かれていることがあります。トロッコはなくても「おや、こんなところにレールが敷いてある!」そんな意外性と「どんな車両が走っていたのだろうか」という廃線後のレールを見たときと同じ気持ちになり、想像が膨らみます。トンネル窯の出口にはレールに乗った本物のトロッコが展示してありますが、レール鑑賞の楽しみとしては、純粋に土間に敷かれた二本のレールだけを見つめたほうがいいかもしれません。



砂に描いた愛しのレール


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