INAXライブミュージアム


ライブミュージアム日記

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2009年以前の記事は、ライブミュージアムでの日々の出来事やスタッフの想いを綴ったものです。

2006年9月以前の記事は、土・どろんこ館開設準備室による「どろんこ広場」として書かれたものです。


独自企画や地域との連携で、コンサートや講演会、ワークショップなど、さまざまなイベントを開催しているミュージアム。ライブ感あふれる活動をスタッフがご案内・ご報告します。

No.17 建設予定地の変貌振りを報告します

2006/02/06

担当 竹多

今秋のオープンを目指して整備が進むINAXライブミュージアム一帯の整備前後の様子と意外なところに発見した土を紹介します。



5つの建物が立ち並ぶエリアの解体前の姿(2005.3)





左側土手の上に「土・どろんこ館」が建設される(2006.1)


かつては、工場の生産設備もあったこのエリアには、最後まで残っていた工場の応接棟や原料作業場、窯も入っていた作業場、倉庫など五つの建物がひしめき合って建っていました。いずれも耐震強度が不足していて何らかの補強が必要な建物でしたが、エリア整備計画の中で取り壊されて、緑豊かな広場と新しい施設「土・どろんこ館」の建設予定地に変貌しました。

大正13年の創業時からの建物はさすがに遠い過去のものとなっていましたが、今回取り壊された古いものは昭和30年前後のもので、そのうち近郊の繊維工場から移築されたノコギリの歯形をした屋根が特徴の建物は、屋根からの採光と換気を可能にした優れたものです。昭和50年代には工場の技術課が凸凹の土間に机を置いて、風除けのビニルカーテンを吊り下げ事務所と作業場として使っていました。取り壊しの話にOBの皆さんは異口同音に何とか残せないかなど産業遺産的価値を訴えていました。道路側から見たその姿は端正で、工場の風格さえ感じます。ずれかけた屋根瓦を見ると、瓦の下にワラを混ぜ込んだ土が敷き詰めてあり、その上に瓦が乗っています。ガタツキを抑え丸みを帯びた瓦が下地とよく馴染むように土が使われているのです。







屋根の造形が美しいノコギリ屋

土を使って葺かれた瓦屋根



虹色のようにカラフルなタイルが外壁に張られた応接棟も、昭和28年頃に売り出したこのタイルを誇らしげに自社建物に張ったものです。この総二階建ての建物も実は木造で、壁は日本建築に欠かせない土壁になっていて、その壁の外側には、桟板(さんいた)に固定した金網にモルタルを絡めてタイルが張ってあります。







土壁下地にタイル張りされた壁

化粧板がはがされた階段室の壁



土は優れた天然の断熱材であるとともに湿度調節もしてくれ、日本の住み難い気候風土に適した建築素材だといわれます。建物の解体作業の中でそんな土を垣間見て、あらためてその連綿と続く土文化というものを感じました。

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