建築とデザインとその周辺をめぐる巡回企画展


展示内容

幕末の探検家 松浦武四郎と一畳敷展

幕末に生きた型破りな才人、松浦武四郎。
表舞台で語られることの少なかった人物像を紹介します


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会場写真:INAXギャラリー大阪

■ 旅スタイルの確立 


武四郎が旅で欠かさず持ち歩いたものは、矢立と小さな雑記帳です。
ただ歩いて見て回るだけでなく、見たもの聞いたものを細かく書き留めていきました。
各地の様子や山岳信仰のある山の由来、古社寺の縁起など、若い頃から記録する姿勢が培われていたようです。
この筆マメな姿勢は、後の蝦夷地調査へと受け継がれていきます。
今回、武四郎が若い頃に中国の絵を題材に練習した様子が伺える貴重な習作を初公開。
雲津(うんしん)秘笈(ひきゅう)という雅号は、武四郎が20代前半に使用していたもので、後に独特の絵を描くようになる彼の一端を垣間見ることができます。


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■ 北海道探検家誕生


蝦夷地の内陸部がまだ明らかでなかった当時、武四郎はアイヌの人々の協力を得て、6回にも及ぶ調査を敢行。
山の位置、川の形状をはじめ、9800にも及ぶアイヌ語の地名を記録しました。
懐中羅針盤のほかに測量器具を持たず、距離は歩幅で測り、日に少なくとも60キロ歩いたと言われています。
珍しいケバ描法で地形のかたちや集落の場所、川の流れなどが緻密に描かれた『東西蝦夷山川地理取調図』は圧巻です。


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■ 出版者・編集者としての武四郎


武四郎は6回の蝦夷地探検の成果を、詳細な地図で表したほか、蝦夷地の文化を紹介することにも努めました。
また、一般の人々に分かりやすく蝦夷地の様子を伝えようと、当時活躍していた画家や歌人に挿絵や和歌を寄せてもらいました。
蝦夷地を地域ごとに分けシリーズ化した刊行本は151巻に上り、升目を活用した斬新なアイデアの路程一覧『壺の石』や、 蝦夷地の探検の様子や動植物を描いた『天塩日誌』や『石狩日誌』など描写の細かさとともに木版刷りの美しさにご注目ください。


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■ 晩年の武四郎と一畳敷


晩年の武四郎は、骨董品の収集に熱中し展覧会を開くなど趣味の世界に没頭します。
70歳を前に足腰の衰えを感じていた武四郎は、自分のこれまでの旅人生を思い出す場所として畳一畳の書斎「一畳敷」を建て、あれは若い時の旅で訪れた神社から、これはあの時知り合った人から贈ってもらったものだと、旅の思い出を振返ったといいます。
会場内には、写真パネルで立体的に「一畳敷」を再現、人間がちょうど収まる空間の心地よさを体感いただきながら、そこに使われた91点もの古材の出所の一部をそれぞれ紹介します。


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