建築とデザインとその周辺をめぐる巡回企画展



展覧会案内

超絶記録!西山夘三のすまい採集帖<br>Record Extraordinaire! Uzo Nishiyama’s Notebooks on Houses and Living

超絶記録!西山夘三のすまい採集帖
Record Extraordinaire! Uzo Nishiyama’s Notebooks on Houses and Living

日本のすまい研究を牽引してきた建築学者、西山夘三(にしやまうぞう)(1911-1994)は、徹底した住み方調査を通して、膨大なスケッチや図版、写真を残しました。
本展では、漫画家を目指したほどの画力とすぐれた観察眼を持ち合わせた西山夘三による「すまい」のスケッチや図版、写真類、そして中学時代からの漫画作品や記録魔ぶりを窺わせる日記など約90点の資料から、西山すまい学の一端と彼の多彩な魅力に迫ります。

Record Extraordinaire! Uzo Nishiyama’s Notebooks on Houses and Living

Osaka: 9 June – 22 August 2017

Architect Goichi Takeda (1872-1938) helped establish modern architecture in Japan. While creating diverse architectural works throughout his lifetime, Takeda also poured his energies into education and fostering young talent. Wide-ranging architectural materials and metal samples collected under his supervision are preserved at Kyoto University’s Undergraduate School of Architecture, which he helped found, and Kyoto Institute of Technology, where he taught design. While educational in purpose, the materials can be considered “architectural specimens” that Takeda acquired as a passionate collector, motivated by strong curiosity and an interest in taxonomy.
This exhibition features some 100 “architectural specimens” collected in the early decades of the 20th century when Takeda was involved in education. They are presented in the following categories: “New Materials,” “Trends of the Times,” “Modern Lifestyle,” “Revisiting Classical Style,” “Early 20th Century Design Expression,” and “His Path as a Lecturer.” While broadly examining the diverse materials and techniques of Japanese architectural design in the early days of modernization, we show Goichi Takeda’s world view as an architect who hungrily absorbed influences of all kinds.
We wish to thank everyone whose efforts have made this exhibition possible.

プレスリリースpdf_icon_s.gif PDF 460KB ※ご覧いただくにはAdobe Reader が必要です。

ギャラリー1(東京): 2017年9月7日(木)〜11月25日(土)
□Closed:水曜日/Wednesday
□AM10:00〜PM6:00
□入場無料/Free
ギャラリー大阪: 2017年6月9日(金)〜8月22日(火)
□Closed:水曜日、8月12-16日/Wednesday、12-16 Aug
□AM10:00〜PM5:00
□入場無料/Free


講演会「昭和のすまいを見続けた建築学者・西山夘三の写真記録」(大阪)
展示会概要
超絶記録!西山夘三のすまい採集帖

『漫画小説 高等学校時代』
所蔵:NPO法人西山夘三記念すまい・まちづくり文庫、撮影:佐治康生

超絶記録!西山夘三のすまい採集帖

京の町家
表(右)から裏(左)へと通り庭が延び、手前の4つの部屋を「オイエ」と総称する。右から順に、商家の場合は店の間であるコシノマ(格子の間)、客と応接するカミダイドコ(上台所)、食事をするなど家の中心空間であるダイドコ(台所、中の間)、主寝室となるオクノマ(奥の間)。幕末〜明治初期の建築。

超絶記録!西山夘三のすまい採集帖

鉄筋コンクリートのドヤ。
1畳半弱だが、2人用の相部屋。1泊170円。

超絶記録!西山夘三のすまい採集帖

「京都帝国大学行事表」と題された、1年分が記録できる小冊子の日録。
見開きがひと月分。微細な文字が枠をはみ出すほどびっしりと書き込まれ、読めそうで読めない。
所蔵:NPO法人西山夘三記念すまい・まちづくり文庫、撮影:佐治康生

超絶記録!西山夘三のすまい採集帖

西山のアトリエ俯瞰図。
1968年に増築した三男のアトリエが、夫婦二人暮らしになり、すっかり西山の仕事場と化した。資料の山と家具類で足の踏み場もない状況。




特記のないものすべて図版提供・所蔵:NPO法人西山夘三記念すまい・まちづくり文庫
*画像をご使用の方はLIXILギャラリーまでお問合せ下さい。


すぐれた観察眼と画力が光る、
昭和のすまい研究、建築学者の記録


見どころ

西山夘三は、すまいを科学的に研究したパイオニア、「食寝分離論」の提言者、そして戦後のDK型間取りの生みの親として知られています。これらの功績の根底には庶民住宅の改善を目的とした地道なすまい調査がありました。おおよそ1940~60年代という調査期間は、日本のすまいが劇的に変化した時期であり、その記録は時代状況を刻印する貴重な役割も担ったといえます。入念なフィールドワークで採集した膨大な調査票、図版や写真類からは、研究者としての真摯な眼差しとともに、西山の観察すること、描くこと、記録することへの強いこだわりを感じます。
本展では、すまい調査の記録となるスケッチ、図版、写真をとおして西山すまい学の一端を披露します。町家、国民住宅、電車住宅など昭和の日本にあったあらゆるすまいから26項目と、自身の家族を実験台とした住み方の変遷を、西山ならではの観察眼と画力で描かれた図版による絵解き式でたっぷりと紹介します。さらに数万件にも及ぶ「住み方調査」原票類の実資料によって西山の実証的研究方針を裏付けます。漫画家志望だった西山が描いたユーモラスな漫画本や、様々な考現学的記録類も、西山夘三像を特徴づける重要な要素として展示します。西山の記録で埋め尽くされた会場をご堪能ください。
本展をとおして、すまいのあり方を貪欲に追及し続けた西山夘三の研究姿勢とともに、人物としての魅力を存分に感じとっていただければ幸いです。
 
主な展示
<漫画家志望>
子どもの頃から漫画を描くことが大好きだった西山夘三。中学時代には友人と「漫画倶楽部」を結成して漫画本を作ったり、また「作文は苦手」と言いつつ、小説も書きました。その中から、漫画家を目指していたころの小説を含む自筆の作品12点を展示します。『漫画小説 高等学校時代』は自伝風漫画小説で、晩年刊行された『あゝ楼台の花に酔う』(1982年)のもとになった作品です。絵を描く才能は後の建築学の世界でも大いに役立っています。

<実証的すまい調査>
西山の住宅研究の根底には、徹底した調査に基づく実証的姿勢が貫かれています。その証となる、様々なグループを対象とした「住み方調査」の原票の山や集計表などを展示します。食事部屋と寝室を分ける「食寝分離論」もこれらの生活実態の記録から導き出されました。
 
<体系的すまい採集帖>
すまい採集は戦前から戦後に続いたライフワークのひとつ。そこには庶民住宅を改善したいという目的がありました。西山は階層別・タイプ別にみたあらゆるすまいを網羅し、日本の住宅を分析して大著『日本のすまい』(全三巻)に集成します。ここにまとめられた26項目(町家、農家、公団アパート、電車住宅、ドヤ、炭鉱住宅等)のすまいを西山による数多の図版でご覧いただきます。西山特有の俯瞰図にさらに人物を入れた詳細な描き込みが見どころです。
 
<自伝的住み方記録>
西山は、自らを実験台にして住み方の実態を記録し続け、著書『住み方の記』(1978年)にまとめました。ここでは、夫婦として暮らしはじめた1940年頃から5人の子どもが育ち独立する1960年頃までを8期にわけ、家の間取り図や西山が設計した子ども用の椅子や岡持ちからその変遷を辿ります。
 
<おそるべし、記録魔>
西山の観察眼は仕事だけにとどまらず、あらゆるジャンルに向けられ、すべてが克明に記録されました。超絶技ともいえる極小文字で書かれた日記の山、旅先での食べ物スケッチ、撮影した写真のコマ別リストなど、西山の記録魔ぶりを実証する資料を展示します。このような考現学的な行為は、西山の楽しみでもあったと思われます。

展示にあたり、NPO法人西山記念すまい・まちづくり文庫をはじめ関係の皆様には多大なるご協力を賜りました。この場をかりて厚くお礼申し上げます。



[企  画]
LIXILギャラリー
[制 作]
株式会社LIXIL
[協 力]
NPO法人 西山夘三記念すまい・まちづくり文庫、西山勝夫 、西山潤
[展示デザイン]
ジョイントセンター株式会社

BOOKLET
超絶記録!西山夘三のすまい採集帖
『超絶記録!西山夘三のすまい採集帖』

2017年6月発売
定価:1800円(税別)  LIXIL出版
会場風景
超絶記録!西山夘三のすまい採集帖 超絶記録!西山夘三のすまい採集帖

超絶記録!西山夘三のすまい採集帖 超絶記録!西山夘三のすまい採集帖

2017年 大阪会場写真





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