建築とデザインとその周辺をめぐる巡回企画展



展覧会案内

鉄道遺構・再発見 <br> Rediscovery--A Legacy of Railway Infrastructure

鉄道遺構・再発見
Rediscovery--A Legacy of Railway Infrastructure

全国に分布し、その置かれている立場も様々な廃線跡。本展では、次代に向けて鉄道遺構を貴重な資産として受け継いでいくため、そこから読み解くさまざまな魅力を再発見する旅へと誘います。

Rediscovery--A Legacy of Railway Infrastructure
During the Meiji period (1872-) in Japan, a nationwide railway network was constructed for the distribution of goods. The ingenuity required to lay and connect rails in varying, often harsh topographical conditions was a crystallization of the technology that led railways through “places with no roads,” or what might be called “creative wisdom embodied in design” to fit each location and region. With time’s passage, distribution methods diversified and energy-efficient means evolved, so many railways were no longer needed. Amid this, there are numerous examples of railways being preserved and used in their region as a legacy that passes down human experience and wisdom to future generations. This exhibition displays 14 carefully selected remnants of railways still being used after their closure. Along with route maps from those times and background explanations, it also presents many dynamic photos by the civil engineering photographer Houichi Nishiyama.

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ギャラリー1(東京): 2015年8月27日(木)〜11月21日(土) 休館日:水曜日、9/23 □AM10:00〜PM6:00 □入場無料
ギャラリー大阪: 2015年6月5日(金)〜8月18日(火) □休館日:水曜日、8/12-16 □AM10:00〜PM5:00 □入場無料


展示品 リスト BOOKLET
講演 会「鉄道遺構、第二の人生ものがたり」(大阪)
対談「次代へのヒント-鉄道遺構から見る、考える」(東京)
展示会概要
鉄道遺構・再発見

1933年(昭和8)に建設された10連のコンクリート桁橋の立岡(たちおか)二号桟道(田野町)。

鉄道遺構・再発見

足尾線・第二渡良瀬川橋梁。現在は、わたらせ渓谷鐡道の橋梁として使用されている。大正元年竣工。ピン結合の2連のプラットトラスと、1連のプレートガーダーから成り、足尾鉄道の中では最長の橋梁で全長は105m。足尾町の歴史的橋梁を代表する橋のひとつ。

鉄道遺構・再発見

山下臨港線のプロムナード。2002年に完成。象の鼻パークに建つコンクリート製の高架橋で、臨港線跡に造られた遊歩道。

鉄道遺構・再発見

碓氷線・第三橋梁。めがね橋の愛称で知られる第三橋梁は4連で橋長90.8m、川底からの高さ31.4m。上を歩いても下から見上げても絶景である。




撮影:すべて西山芳一
*画像をご使用の方はLIXILギャラリーまでお問合せ下さい。


橋梁、隧道、線路
風景に残る近代遺産
新たな価値で今に活きる




日本初の鉄道が正式に開通したのは、明治5年(1872)。その後、物流の主役を担うべく、全国に鉄道網は張り巡らされました。様々な地理的条件を克服しながら、山にトンネルを通し、河川に橋をかけるなど、レールを繋ぐ創意工夫は「道なき場所」に鉄道を通す技術の結晶であり、それぞれの場所や地域に合わせてデザインされた創造的叡智ともいえます。時を経て、物流手段の多様化やエネルギー効率などの点からすでに役割を終えた鉄道も多くなる中、人々の経験や知恵を次代に繋げる存在として保存され、用途を変えて地域で活用されている例も少なくありません。
本展では、路線をネットワークとして俯瞰する視点で、廃線路になった後も新たな価値を付加された鉄道遺構14件を厳選してご紹介します。それらを土木写真家・西山芳一氏によるダイナミックな写真の数々で披露し、迫力と存在感を存分に感じる遺構の雄姿をたっぷりとご覧いただきます。なかでも、利活用の経緯や現状など秘めたる物語が多い魚梁瀬(やなせ)森林鉄道、足尾線、横浜臨港線は当時の古写真や一部映像も交えて大きく取り上げます。その他の事例も含め、当時の路線図とともに土地の背景を知ることで、遺構を再認識することができるでしょう。さらに、近代ならではの素材の使い方や、構造物の形態や意匠、表情の相違などにも注目していただくと、個々の遺構の多様性も感じられます。
本展が当時の技術や歴史を内包した鉄道遺構の価値や今後の在り方を改めて見つめなおすきっかけになれば幸いです。

見どころ

<山師のいた記憶 高知県・魚梁瀬森林鉄道>
銘木、魚梁瀬(やなせ)杉で知られる森林資源に恵まれた高知県の中芸地区では、明治44年木材搬出用に国内3番目となる森林鉄道が開通しました。山間から海に面した貯木場まで、ぐるりと一周を繋ぐ鉄道は、林業の繁栄をもたらしただけでなく、地域で暮らす住民たちの唯一の交通機関でもあり、生活物資から文化までも運んだかけがえのないものでした。ここには橋梁や隧道(ずいどう)(トンネル)など18か所の貴重な遺構が現存し、平成21年には国の重要文化財に指定されました。展示ではその中から、「明神口橋」や「五味隧道」などいくつかを見ていただくとともに、古写真や映像などで当時の軌道の様子も振り返ります。
 
<橋梁デザインの宝庫 栃木県・足尾銅山の鉄道施設>
昭和48年に閉山になった足尾銅山では、銅山内外をつなぐように鉄道が走り、周辺には当時最新の技術が結集された様々な形の橋梁がかけられました。これらの遺構は、世界遺産に向けて現在調査が進められています。
ここでは、著名なアメリカの橋梁技術者が設計した「第二渡良瀬川橋梁」やドイツからの輸入橋梁「古河橋」、トラス橋脚が珍しい「第一松木川橋梁」ほか、各種橋梁をご覧いただきます。橋のバリエーションに目を凝らすと、足尾が橋の質や数量や技工などの面で先進地であったことが伝わってきます。

<都市に刻まれた開港の歴史 神奈川県・横浜臨港線>
横浜港拡張に伴い、港湾関係の業務施設が残るエリアは整備され、さらには1984年の「みなとみらい21」の開発事業として、鉄道の廃線跡以外にも、横浜船渠のドックや横浜税関の赤煉瓦倉庫などの関連施設を保存する再開発が行われました。行楽客が行き交う汽車道には軌道が残り、臨港線跡を利用した高架橋は現在歩道橋として活用されています(写真4)。都市に残る大規模な廃線跡は全国にも珍しく、街並みと一体となって景観に彩りを加えています。

<機能と素材を堪能する鉄道遺構>
鉄道遺構の中には、単体の構造物として見ても稀有な事例や美しいものがあります。1000mの遊歩道になった「大日影トンネル(山梨)」、清水港にまるでオブジェのように佇む貨物用クレーン「テルファー(静岡)」、さらには、場所や形を変えて、第三の人生を生き続ける「霞橋(神奈川)」や「茅野の跨線橋(長野)」などをご紹介します。
本展を見て現地を訪れると、また新たな感動や発見ができるものばかりです。

展示にあたり、関係の皆様には多大なるご協力を賜りました。この場をかりて厚くお礼申し上げます。



[企 画]
LIXILギャラリー企画委員会
[制 作]
株式会社LIXIL
[協 力]
足尾歴史館、伊東孝、岡本憲之、産業考古学会(鉄道分科会)、須永秀夫、中芸地区森林鉄道遺産を保存・活用する会、天賞堂

BOOKLET
鉄道遺構・再発見
『鉄道遺構・再発見』

2015年6月15日発売
定価:1800円(税別)  LIXIL出版
会場風景
鉄道遺構・再発見
鉄道遺構・再発見

鉄道遺構・再発見
鉄道遺構・再発見

2015年 大阪会場写真





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