建築とデザインとその周辺をめぐる巡回企画展



展覧会案内

背守り 子どもの魔よけ 展<br>SEMAMORI

背守り 子どもの魔よけ 展
SEMAMORI

SEMAMORI  Stitched Amulets on the Back of Children’s Kimonos


子どもの魔よけとして着物の背中に縫取られた「背守(せまも)り」、端切れをもらい集めて綴った「百徳(ひゃくとく)着物」。本展では、昭和の初めころまで子どもの無事成長を願い作られていた祈りの造形の様々を通して、かつての衣文化の豊かさを伝えます。

プレスリリースpdf_icon_s.gif PDF 460KB ※ご覧いただくにはAdobe Reader が必要です。

ギャラリー1(東京): 2014年6月5日(木)〜8月23日(土) 休館日:水曜日、8/14-17□10:00〜18:00 □入場無料
ギャラリー大阪: 2014年3月7日(金)〜5月20日(火) 休館日:水曜日□10:00〜17:00 □入場無料


展示品リスト BOOKLET
講演会「母の手仕事、背守りの心」(大阪)
講演会「背守りから見える<世界>」(東京)
展示会概要
背守り 子どもの魔よけ

熨斗目(のしめ)文様を刺繍した背守り
所蔵:鳴海友子

背守り 子どもの魔よけ

派手な着物に負けじとつけられた柿の押絵。
大正時代。重要有形民俗文化財。
丈540×裄300mm
所蔵:真成寺

背守り 子どもの魔よけ

布の配置に非対称のアクセントをつけた、
作り手のセンスが光る百徳。明治時代。
丈620×裄300mm
所蔵:真成寺

背守り 子どもの魔よけ

右:赤子を抱く常盤御前。明治時代。
左:唐子。多くの子どもがいる家や村には福が来るという中国の民間信仰に由来して、日本でも幸せを呼ぶ意匠として好まれた。明治時代。
所蔵:2点とも日本玩具博物館




写真:すべて石内 都
*画像をご使用の方はLIXILギャラリーまでお問合せ下さい。


着物を彩る祈りのかたち
子を慈しむ母の手仕事



子どもの健やかな成長を願い、母親が着物の背中に飾り縫いを施した「背守り」。背に縫い目のない子どもの着物は背後から魔が忍び込むとされ、昭和の初めころまで魔よけとして付けられていました。シンプルな縫い取り、刺繍、アップリケのような押絵などそれらの造形は実に多彩です。百人から端切れをもらい集めて綴った「百徳着物」や、蓑亀・鶴など縁起物の図柄の「守り袋」、童子や蝙蝠など意匠の凝った「迷子札」も、同じ意味合いを持ち、子どもたちが身に付けるものとしてつくられました。そのどれもが、生育や安全が十分でなかった時代の、子どもを守るための母の祈りを形にしたものといえます。
本展では、着物を日常着にしていた昭和初期ごろまで日本各地で広くみられた「背守り」を代表とする祈りの造形を紹介します。会場には、背守りが施された着物や百徳着物ほか周辺資料も含め約110点の展示資料が並ぶ予定です。
さらに、写真家・石内都が2013年紫綬褒章受賞後初の仕事として本展のために撮下ろした写真もご覧いただきます。父母の着物の仕立て直しであることが多い子どもの着物。石内の写真はその時間の積み重なり、そして造形美の奥にある目には見えない母の祈りまでも写し取ります。
子に対する母の気持ちは今も変わりありません。着物を身にまとった時代、母たちの愛情溢れる手仕事を是非ご覧ください。

見どころ

@背守りのいろいろ
背守りのなかで最もポピュラーな「糸じるし」。背縫いのない子どもの着物の背に縫い目をつけて魔よけとしました。布細工の一種である「押絵」は立体アップリケ。高度な裁縫技術が必要であるため、それをつくることは母親の誇りでもあったのでしょう。
創意工夫がなされた様々な背守りには母親の愛情がたっぷり注がれています。背守りが施された着物約35点が展示予定です。
 
A百人の徳を集めた百徳着物
子育ての守護神・鬼子母神を祀る金沢の真成寺に奉納された子どもの着物のうち、「百徳着物」は、子育ちのよい家や長寿の年寄りから端切れをもらい、百枚を綴って子どもに着せると丈夫に育つという風習の中でつくられました。多くの人々から徳をいただき、そのご加護によって無事な成長を願ったのでしょう。今回真成寺所蔵の「百徳着物」4点(重要有形民俗文化財)を展示。多彩な端切れとその組合せの妙に見飽きることはありません。百徳着物の背にさらに背守りが施されているものもご覧いただけます。

Bかわいい子どもを守る小物たち
子どもの帯に下げられていた巾着型の守り袋。もともと大人が煙草や小銭などを入れて携帯するものでしたが、江戸後期になって子どもの守り袋として利用されるようになりました。明治・大正時代には手の込んだ押絵細工やフリルで縁取りしたものも流行します。
手のひらに収まるサイズの「迷い札」は、今もわが子に持たせたくなる愛らしいマスコット。小さいながらも創作手芸の技と美意識はどれも見事なものです。白い布があてられた裏側には住所氏名、親の名前が記されています。

C現代に引き継がれた背守り・百徳着物
このようなかつて日本にあった衣文化を今に継承する女性お二人の作品をご覧いただきます。背守り収集家でもある鳴海友子さんは孫の誕生を機に現代版の「背守り」をつくり始めます。それはご自身で染めたTシャツに背守りをつけるというもの。孫への祈りが込められたオリジナリティ溢れる作品です。三瓶清子さんは金沢の真成寺で百徳着物と出会い、それ以来ライフワークとして「百徳着物」を作り続けています。三瓶さんの母が残した膨大な量の端切れ、それを大切にしてきた母の思いを百徳着物に受け継ぎます。約700枚もの端切れが用いられた百徳着物は圧巻です。

展示にあたり、関係の皆様には多大なるご協力を賜りました。この場をかりて厚くお礼申し上げます。



[企 画]
LIXILギャラリー企画委員会
[制 作]
株式会社LIXIL
[協 力]
三瓶清子、真成寺、鳴海友子、日本玩具博物館

BOOKLET
背守り 子どもの魔よけ
『背守り 子どもの魔よけ』

2014年3月15日発売予定
本文80ページ
定価:1890円(税込)  LIXIL出版
会場風景
背守り 子どもの魔よけ
背守り 子どもの魔よけ

背守り 子どもの魔よけ
背守り 子どもの魔よけ

2014年 大阪会場写真





ページの先頭へ

LIXIL Link to Good Living

Copyright © LIXIL Corporation. All rights reserved.