建築とデザインとその周辺をめぐる巡回企画展



展覧会案内

チェコのキュビズム建築とデザイン 1911-1925<br>-ホホル、ゴチャール、ヤナーク- 展<br>Czech Cubist Architecture and Design 1911-1925 

チェコのキュビズム建築とデザイン 1911-1925
-ホホル、ゴチャール、ヤナーク- 展
Czech Cubist Architecture and Design 1911-1925 

Czech Cubist Architecture and Design 1911-1925 
–Chochol, Gocar, Janak-

ピカソ、ブラックが中心となって起こった20世紀初めの美術運動キュビズム。チェコでは世界で唯一、建築に応用され、プラハを中心とした各地に斬新で奇抜なキュビズム建築が誕生しました。その担い手は、当時の近代合理主義に反発を覚えた30歳前後の若き建築家たちでした。今展では誕生からおよそ一世紀の経過を間近にした今、ヨゼフ・ホホル、ヨゼフ・ゴチャール、パヴェル・ヤナークの3名による建築を中心に、チェコのキュビズムデザインを歴史上の希少な遺産として紹介します。

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ギャラリー1(東京): 2009年3月6日(金)〜5月23日(土) 休館日:日祝日
ギャラリー大阪: 2009年6月6日(土)〜8月20日(木) 休館日:水曜日、8/10〜16 □10:00〜17:00 □入場無料


展示内容 展示品リスト BOOKLET
講演会「建築探偵、チェコへ行く 〜日本にも渡ったキュビズムの源流を訪ねて」(ギャラリー1(東京))
講演会「ホリーさんと巡る、チェコのキュビズム建築とデザイン」(ギャラリー大阪)
講演会「ホリーさんと巡る、チェコのキュビズム建築とデザイン」(ギャラリー名古屋)
展示会概要
チェコのキュビズム建築とデザイン 1911-1925 -ホホル、ゴチャール、ヤナーク-

写真:「コヴァジョヴィチ邸」(1912-1913) ホホル設計。伝統的な装飾を排し、鋭角的幾何学パターンで立体感を強調したファサード。 写真/鈴木豊

チェコのキュビズム建築とデザイン 1911-1925 -ホホル、ゴチャール、ヤナーク-

「ブラック・マドンナ」(1912) ゴチャール設計。初期キュビズム建築の名作。建物中央に配置された、優美な曲線とそれを支える細い幾何学柱で構成された階段。 写真/鈴木豊

チェコのキュビズム建築とデザイン 1911-1925 -ホホル、ゴチャール、ヤナーク-

写真:「ファーラ邸」(1913-1914) ヤナーク設計。 もともと左隣に見える建物のようだったものに、 キュビズムのエッセンスを加えて改築。 写真/鈴木豊


若き3人の建築家の挑戦
時を超越して異彩を放つ
鋭角で幾何学的なフォルム


建築のファサードを覆う結晶形や鋭角的な幾何学パターン。このシャープな造形が、建築に光と影をつくり、ダイナミズムと立体感を浮かび上がらせます。これこそ、チェコでしか出会うことのない建築様式−キュビズム建築−です。20世紀初頭、パリでピカソらが始めたキュビスム芸術が、建築や工芸の分野にまで及んだ唯一の国、それがチェコでした。キュビズム建築運動を先導したのは、当時の若き建築家らであり、短期間の現象のなかに花開いた彼らのエネルギーの結実は、今でも様々な様式の建築が立ち並ぶプラハを中心にひときわ異彩を放っています。本展では、その中核的存在であったヨゼフ・ホホル、ヨゼフ・ゴチャール、パヴェル・ヤナークの3人の作品をとおして、彼らが挑んだキュビズム・スタイルを紹介します。

1911年、アーティストや建築家、美術史家らによって「造形芸術家グループ」が結成されました。先の3人もこのメンバーに加わり、チェコの前衛芸術運動を推進していきます。そのなかで、ヤナーク(1882-1956)は、1911年に、今日一般にキュビズム建築宣言といわれる「The Prism and the Pyramid(多角柱と角錐体)」という論文を発表します。彼はキュビズム建築を理論的に牽引しながら、建築への表現を試み、初期の作品「ペルフジモフの家」などを完成させました。一方、最も多くの作品を残したのがゴチャール(1880-1945)です。プラハ旧市街中心部にある「ブラック・マドンナ」や郊外の「バウエル邸」などはその代表作であり、どれも完成度が高く、設計者としての手腕に秀でていたことがわかります。ホホル(1880-1956)もまた、キュビズムに触発された新しい造形表現を建築に展開しました。プラハのヴィシェフラト地区に建てられた「ネクラノヴァ通りの集合住宅」や「コヴァジョヴィチ邸」など、簡潔にしてダイナミックな作品が挙げられます。
また、キュビズム建築家たちは、室内に置かれる家具や照明器具、陶磁器などのデザインも数多く手がけました。鋭く折れ曲がった椅子の脚、深い切込みを入れた机、結晶体のような陶器など、家具や工芸品には、建築以上にキュビズム的要素が大胆に表現されています。
キュビズム建築は、第一次世界大戦(1914〜1918)後、チェコスロヴァキア共和国の独立とともに変化します。円筒やアーチを多用した民族的モチーフを取り入れた新しい様式を展開していきました。

会場では、ホホル、ゴチャール、ヤナークの3人の作品を、10年以上にわたりキュビズム建築を撮り続けてきた写真家・鈴木豊氏による写真をとおして、チェコの街並に溶け込んだ、光と影が揺れ動く豊かな建物の表情、内部にも及ぶキュビズム的な造形など、細部までを紹介します。本邦初公開の物件ほか、わずか十数年の間に現れたデザインモチーフの変化も是非ご覧ください。また、ヤナークによる椅子の傑作や陶器のレプリカも登場します。 建築史上、チェコだけにあらわれた類まれなキュビズム建築は、展覧会のかたちとして、これまで日本ではあまり紹介されてきませんでした。同展が、この希少な遺産を深く知る機会となれば幸いです。

今回の展示・取材にあたり、関係の方々に多大なるご協力を賜りました。この場をかりて厚く御礼申し上げます。


[企 画] INAXギャラリー企画委員会 [制 作] 株式会社INAX [写 真] 鈴木豊 [協 力] 篠原まゆみ、KUBISTA、チェコ・キュビズム財団 [後 援] チェコ共和国大使館、チェコセンター
BOOKLET
チェコのキュビズム建築とデザイン 1911-1925
『チェコのキュビズム建築とデザイン 1911-1925 −ホホル、ゴチャール、ヤナーク−』

2009年3月刊行 本文75ページ(カラー60ページ) 定価:1575円(税込)  INAX出版

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