建築・美術展 GALLERY 2




展覧会案内

いくしゅん <ですよねー> 展<br>ikushun Exhibition

いくしゅん <ですよねー> 展
ikushun Exhibition

2012年6月1日(金)〜6月27日(水)

■ 休館日
日祝日
■ 開館時間
10:00〜18:00
■ 観覧料
無料

アーティスト・トーク 6月1日(金) 17:00〜19:00

プレスリリースpdf_icon_s.gif ※ご覧いただくにはAdobe Reader が必要です。

 



展示会概要
いくしゅんの写真は、日常のふとした瞬間をとらえたスナップです。
顔にパックをしたまま何事もないように電話をしている女の子、はしゃいでいるうちに魂の抜けたような子供の表情、ジャンプした瞬間の写真を撮ろうとしている母子を遠くからサッと捉えたり、動物の怖いようなおかしな姿・・・。予測もつかない偶然の中で見過ごしてしまうエアポケット的瞬間が次々にあらわれて、ヘンで面白い、時にいじわるな日常をのびのびと再構成していきます。

いくしゅんは、8年程前から趣味として今と同じような日常的スナップを撮り始めました。
幼稚園から大学までラグビーを続け、花園にも出場するなど本格的に練習漬けの毎日を送ってきたところから一転して写真を始めたのは、今まで興味のなかった真逆のことをしてみたいという入り口からでした。「写真新世紀」展(東京都写真美術館)で2009年、2011年と佳作を受賞し、今展が初の個展となります。

デジカメで、出かけたついでに面白いと思ったものを撮る、いわゆる隠し撮りを主な手法としていますが、背景を含めた色感の美しさや構図、何気なさの中にある伸びやかなスピード感には、スポーツで培われた視野の広さや運動神経の速さが感じられます。スナップだけれども数は撮らない、狙って撮ると面白くないけれど、決定的瞬間を捕まえる打率はいいと、撮った写真はすべて保存しており、今展ではその中から100点ほどを会場全体に構成します。
何でもない日々にある、一生懸命でおかしくてダメだったり奇妙でヘンだったりすることの連続が、生きることはこれでいいのだと手足を伸ばしている。若い写真家のそんな自由な視点を、ぜひ会場でご覧ください。




いくしゅん展

いくしゅん展

いくしゅん展

いくしゅん展

2012年 会場風景

インタビュー
2012年3月27日 インタビュー:大橋恵美(LIXILギャラリー)
大橋 いくしゅんさんが、写真を始めたきっかけは何ですか。
いくしゅん 幼稚園から大学まではずっとラグビーをやっていたんです。父がラグビー好きで、地元の少年ラグビースクールのコーチをやっていました。
学生時代も強豪校でやっていたので、当時の仲間は現在もトップリーグや日本代表で活躍している者もいます。現役当時、充実はしていたけどすごく練習が厳しくて、他のことをやる時間はなかなかありませんでした。
選手としては大学で引退し、普通に就職して3年ほどしたころ、何か新しいことやってみたいなと、ぼんやり思って、どうせなら今までやってきたことと全然違う真逆なこと、全く興味のなかった分野を趣味でいいからやってみようと思いました。
ラグビーのドロドロで汗臭いイメージの対極にあるものは何だろう?って考えたとき、「ドロドロ」の反対は「美しい」だな、みたいな安易な発想で、「美」という言葉に引っ張られて、じゃあ美術みたいなことをやってみようと思ったんです。でも実際には全然対極ではないし、そんな綺麗なもんじゃないってことはすぐに気づきましたけど。
写真を選んだ理由は、他の表現に比べて技術や経験がそれほど重要ではないような気がしたからです。それまで写真を面白いと思ったことは一度もありませんでした。
大橋 最初から現在のような写真を撮っていたのですか。
いくしゅん 今と変わらず、コンパクトデジカメで出かけたついでとかに気になったものを撮っていました。当時、アートや写真に関わる知り合いは全くいなかったのですが、あるとき大阪の同世代のバンドマン達と仲良くなるきっかけがあって、ライブ写真を撮るようになりました。彼らは意外にも自分達が写っているライブ写真よりも、僕がそれまで「これって面白いのかな?」と半信半疑で撮っていた日常のスナップをすごくいい良いと言ってくれたんです。僕はずっと彼らの大ファンだったので、褒めてもらえたことがめちゃくちゃ嬉しくて、でももっと褒めてもらいたくて、調子に乗ってどんどん撮るようになり、気が付いたら写真が楽しいものだと思えるようになっていました。
大橋 子供の写真や意表をつく瞬間など、被写体には偶然を狙っているのか、それとも意識して探すのでしょうか。
いくしゅん 写真のことは常に考えているわけではなくて、日常的にくだらない考え事をしている時や、その時の悩み事なんかを延々とどうしようかなと考えていて、ある瞬間「あっ」っと思ってパッと撮ったりしているので、自分でもよくこんな写真が撮れたなと、他人事みたいに感心する事がよくあります。あまり深く考えず、撮りたいと思ったものに咄嗟にシャッターを切ったら、結果的に周りの風景もいい感じに入っていて、運よくまとまっている感じなんです。
大橋 視野の広さ、そして運動神経。鉄棒をしている小学生の作品も全体の色が印象的ですが、色にもこだわりがありますか。
いくしゅん 最初に買ったデジカメからずっとルミックスっていうコンパクトのシリーズを使っているので、この色が自分の基準になっています。起動が遅かったりシャッターボタンを押してから実際にシャッターが切れるまでのタイムラグがあるので、撮りたいと思った瞬間から若干ズレることも多いのですが、結果的にそれが思いもよらない写真を生むことにもなるので面白いです。
大橋 基本的に隠し撮りですが、撮られている人が全く警戒していません。
例えば、若い女の子がパックしながら電話している作品はどうして撮ったのですか。
いくしゅん 友達の部屋で寝転んでいてパッと見た時に、金髪とピンクのスウェットが窓からの光で鮮やかで神々しく映って、パックも鉄仮面みたいに見えて、瞬間的にゾクっときて撮ったと思います。カメラが小さいしシャッター音もほぼ無いので気付かれにくいんだと思います。今はコンパクトよりももう一回り大きいカメラを使うこともあって、電車の中で至近距離から知らないおじさんをシャッター音をカシャカシャ鳴らしながら撮ってしまうこともあるのですが、自分でもこんな犯罪みたいなことよくやるよなーって、これまた他人事みたいに感心してしまいます。でもなぜか今まで写真を撮っていて怒られたことや職務質問されたことは一度もありません。
大橋 写真を撮り始めて好きな作家とかできましたか。
いくしゅん あまり他の作家さんの作品を積極的に見るほうではないので、いるようないないような・・・みたいな感じです。
作家略歴
1980年 奈良県生まれ
主な展覧会
    
2009年 写真新世紀東京展(東京都写真美術館)
2011年 2人展「あたらしいビョーキ」(Gallery OUT of PLACE)
写真新世紀東京展(東京都写真美術館)
受賞
    
2009年 キヤノン写真新世紀 佳作(選:飯沢耕太郎)
2011年 キヤノン写真新世紀 佳作(選:清水穣)

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