建築・美術展 GALLERY 2




展覧会案内

杉山礼香 展  - 見えない本 -

杉山礼香 展 - 見えない本 -

2008年2月1日(金)〜2月28日(木)

■ 休館日
日祝日
■ 開館時間
10:00〜18:00
■ 観覧料
無料

アーティスト・トーク

2008年2月1日(金) 18:00〜19:00

アートニュース

photo: 人びと 19.5×14×3cm 本、水 2005

プレスリリースpdf_icon_s.gif PDF 118KB ※ご覧いただくにはAdobe Reader が必要です。



展示会概要
杉山礼香(Sugiyama Ayaka)さんの作品は本によるインスタレーションです。杉山さんは実際の本の、その文章を読みながら指で一部分の文字をこすり落としたり、赤やオレンジ色のインクで書き写した文章に、同色の照明の光をあてることによって見えにくくさせて、ドラマティックな光景をつくり出します。

一昨年2006年に発表された「レーゼドラマ・ハムレット」では、真っ赤な光に照らされた室内の真ん中に、ぽつんと置かれた書見台があり、書見台の上には「戯曲ハムレット」の本がボロボロになって置かれていました。本はどのページもト書きと役名のみが残され、後はこすり取られています。杉山さんは指に水をつけて、時には指紋がなくなるほど長い時間、この行為を行います。観客は残されたわずかな文字を読み、ふやけて所々穴が開き、てらてらと光り、倍以上の大きさに膨らんで、ボロボロになった本の存在感に圧倒されます。
そして、目が慣れてくると、部屋をぐるりと取り囲む壁に、何かがびっしりと描かれていることに気づきます。失われた部分、戯曲の台詞部分が書かれているのです。やがて、うっすらと目に飛び込んで来る台詞の断片は唐突で、まるでハムレットの一声のように感じます。事件に遭遇したような息を飲む光景です。
杉山さんは文字と言葉と本をモチーフに、時間や空間、人間の存在感を炙り出して見せます。本や文字の体裁をとるのは、黙読という実態のない声と感覚を味わうための時間をあじわうためではないかと語ります。
杉山礼香

Photo手前:3つの時間 3pieces of time 本、水、木、塗料 等 2006

杉山礼香

Photo:3つの時間 「いま」3pieces of time 本、水、木、塗料 等 2006

杉山礼香 杉山礼香

Photo:リーディング・ブルー reading・blue 机、椅子、原稿用紙、ライト、サウンド 2008


「人びと」という作品では、1冊の本の中の「人」と言う文字だけを残して、他をすべて消します。本の周りには、その本から削り取られた紙の滓がそのまま山のように積み置かれ、濃密な時間やドラマの重みを感じさせます。残された「人」の文字は破れ果てたページに飛び飛びに現れ、その様は荒野に「人」がぽつぽつと佇んでいるかのように観客の想像をかき立てます。
作品から立ち上る、目には見えないドラマをお楽しみください。
杉山礼香

Photo:庭園(旧岩崎邸庭園のための)The Garden 本、庭園の土、水 等 2007

杉山礼香 杉山礼香

Photo: 名 My Names-Kanji- 本、水 2004

杉山礼香

Photo: 辞書 The Dictionary  辞書、水 2003

Photoすべて:INAXギャラリー会場 2008

作家略歴
1980 神奈川県生まれ
2006.04〜 東京芸術大学大学院 美術研究科後期博士課程 在学中
2006 東京芸術大学大学院 美術研究科修士課程 修了
2004 東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
■ 個展
2007 モノローグ (Gallery Q /東京・銀座)
2006 レーゼドラマ (KEY Gallery/東京・銀座)
■ グループ展
2007  「The Party」(Gallery Q / 東京・銀座)、サスティナブル・アート・プロジェクト2007「事の場」(旧岩崎邸庭園/ 東京・池之端)、「日没からはじまること」展 /ドキュメント展(東御市芸術むら公園,長野/慶應義塾大学日吉キャンパス 来往舎,神奈川・日吉)
2006 第54回東京芸術大学修了作品展(東京芸術大学大学美術館/東京・上野)、SWITCH (慶応義塾大学日吉キャンパス来往舎ギャラリー/神奈川・日吉)
2005 2005 第6回SICF(スパイラル・インディペンデント・ クリエーターズ・フェスティバル)(スパイラルホール/東京・青山)
2004 2004 第52回東京芸術大学卒業作品展 (東京芸術大学/東京・上野)
2002 Draw ( Pepper’s Gallery/東京・銀座)
■受賞暦
2004 O氏記念賞(東京芸術大学)
2003 高橋藝友会賞(東京芸術大学)
2002 安宅賞(東京芸術大学)

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