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展覧会案内

平井智展 「陶片・追憶」 <br> HIRAI Tomo

平井智展 「陶片・追憶」
HIRAI Tomo "Pottery Fragments and Reminiscences"

2018年1月6日(土)〜2月20日(火)

■ 場所
LIXILギャラリー
■ 休館日
水曜日
■ 開館時間
10:00〜18:00
■ 観覧料
無料

アーティスト・トーク
2018年1月12日(金) 18:00〜18:30
申込不要  ※終了しています

プレスリリースpdf_icon_s.gif※ご覧いただくにはAdobe Reader が必要です。

HIRAI Tomo  "Pottery Fragments and Reminiscences"
6 January - 20 February, 2018
■ Closed
Wednesdays
■ Open
10:00-18:00
■ Admission
Free

◆ Here is more details. (PDF 969KB)
HIRAI Tomo "Pottery Fragments and Reminiscences" pdf_icon_s.gif
※ご覧いただくにはAdobe Reader が必要です。

陶片/ Pottery Fragments  1998-2016  one piece H25xW25xD17cm



展示会概要
LIXILギャラリーでは2018年1月6日 (土)〜2月20日(火)の期間、平井智展「陶片・追憶」を開催します。
平井智氏は1972年からイタリアに在住し、ファエンツァ国際陶芸展にて入賞を重ね、イタリア各地の美術館の企画展やグループ展に招かれて発表を続けています。
平井氏はまた、モザイクタイルで装飾した公園やモニュメントなどの公共建築のデザイン、イタリア現代陶芸の巨匠カルロ・ザウリの展覧会アドバイザーなど、イタリアと日本を文化的に繋ぐ活動もされてきました。
こうした平井氏の複層的で大きな世界をイメージし、今展では氏の数ある造形作品シリーズの中から1990年代より制作されている「マジョリカ陶片」に想を得た「陶片」によるインスタレーションを中心に展示します。
見どころ
平井智氏が陶芸を志したのは、教育系大学で油画を専攻しながらも、特に「マジョリカの土の柔らかく温かな質感に惚れた」ことによります。「マジョリカ陶」は、イタリアにて14世紀以来発達した、赤茶色の素地に白土を化粧掛けし、その上に鮮やかな顔料で模様を絵付けした低火度焼成による色絵陶器です。その名称はイスラム圏との貿易の中継点であったスペインの「マイヨリカ島」(イタリア語) に由来します。
平井氏はオブジェから器まで幅広い作品を制作していますが、今展では1990年代より制作されている「マジョリカ陶片」に想を得た「陶片」を展示します。
「陶片」は、「マジョリカ陶」を割って再構成したらという想定のもとに生まれました。大きな陶板に白土で化粧掛けし、その後一部にカット線を入れて割り、素地焼成後、再び一体化して絵付焼成をします。地中海に降り注ぐ陽の光と透明な空気、いにしえの東インド会社の帆船、東洋磁器への憧れといったイメージまでもが追憶されるモニュメントのように力強い作品です。
今展では、赤茶色の素地の内面に白土を化粧掛けした器21点(表紙写真)と大小の陶片20数枚による壁面作品を組み合わせたインスタレーション(高さ220cm)を展示します。また、古陶片のマジョリカを拡大したマジョリカの立体作品(写真左)なども含めた合計3点を展示する予定です。


「平井智展 −陶片・追憶−」に寄せて
   マジョリカ陶器とは、14世紀以来イタリアで発達した低火度焼成による色絵陶器のことである。その名称は、イスラム圏との貿易上の中継点であった、スペインのマホルカ島(イタリア語ではマイヨリカ)に由来する。

   平井智は、1947年兵庫県尼崎市出身。京都市立工業試験所で陶芸の基礎を身に付けた後、1972年にイタリアへ渡り、以来45年、ファエンツァでマジョリカ陶器を制作している。その仕事は、イタリア国内では早くから認められ、国際的な陶芸コンクールとして有名なファエンツァ国際陶芸展に度々入選、入賞を重ねるとともに、イタリア各地の美術館の企画展やグループ展に招待されて、目覚しい活躍をしている。

   平井は最初、「1年ぐらいイタリアで勉強して日本に帰るつもりでいた」らしい。それが45年もの間イタリアに住みついてしまったのは、「マジョリカの土の柔らかく温かな質感に惚れたからだ」という。平井が生み出す彩色豊かなマジョリカ陶器は、地中海に降り注ぐ陽の光と透明な空気に包まれている。その多くは赤茶色の素地に白土を化粧掛けし、その上に模様を線彫りして、赤、青、黄、緑などの鮮やかな顔料を絵付する。とくにセレン赤と呼ばれる赤色は、とても印象的だ。それはマジョリカの土と彩色でなければ表現できないものである。平井が描くモチーフの多くは、古いマジョリカ陶器から学んだものであるが、波やハート、草花の模様は、平井の感性を通して現代に再構築したものであり、そこに平井のマジョリカ陶器の独自性が見られる。

   平井の作品はオブジェから器まで幅広い。しかし、一貫してその制作方法は変らない。なかでも、1999年イタリアの日本文化会館で開催された「Dialogues展」(ニーノ・カルーソとの二人展)に出品された、赤茶色のマジョリカの土に透明釉を掛けた器と、白地に鮮やかな顔料で絵付した陶片を組み合わせたインスタレーションは注目に値する。その他にも、白い器と白地にコバルトで絵付した陶片を組み合わせたインスタレーション、大きな陶板に白土で化粧掛けし、その後、頃合いを見て一部にカット線を入れて割り、素焼焼成後、再び一体化して絵付焼成した壁面作品、大きな陶片のオブジェなどが展示された。

   本展は、「Dialogues展」以来、東京ではじめて展示されるインスタレーションである。今回は素地の内面に白土を化粧掛けした器と、白地に鮮やかな顔料で絵付した陶片を組み合わせたインスタレーションが展示される。この作品には、必要に応じて金彩が施されている。さらに、大きな陶板を割って再び一体化した壁面作品や、日本の釉薬で絵付を試みたという陶片のオブジェなどが展示される。

森 孝一(美術評論家・日本陶磁協会常任理事)


作家略歴
1947 兵庫県尼崎市に生まれる
1970 大阪教育大学中等課程美術学科卒業
1971 京都市立工業試験所陶磁器研究所卒業
1972-74 ローマのニーノ・カルーソ氏のアトリエ助手、建築陶芸を学ぶ
1972 第1回バッサノ国際陶芸シンポジウム招待参加(イタリア)
1973-83 ファエンツァ国際現代陶芸コンペ出展(イタリア)
1974-76 国立ファエンツァ陶芸美術学校専攻科にて、ザウリ氏、レオーニ氏にデザイン、造型等を学ぶ
イタリア政府給費留学生として、引き続き在籍する
1978 グロッタリア国際陶芸展 銅賞(イタリア)
1979 ファエンツァ国際現代陶芸コンペ 金賞(イタリア)
国際陶芸アカデミー会員
1981 ファエンツァ市にて制作活動に入る
1981-86 “新しい陶芸”グループ参加、イタリア各地で巡回展開催、後日本巡回
1982 ファエンツァ国際現代陶芸展コンペ 銀賞(イタリア)
1983 アスティ国際ビエンナーレ展 銀賞(イタリア)
個展 (サン・ヴィターレギャラリー/ボローニャ)
1985 個展 (ピッラギャラリー/トリノ)、(スタジオ・リペット/アレッサンドリア、イタリア)
1986 ピエトロ スル マーレ国際陶芸展グランプリ(ナポリ、イタリア)
個展 (西武つかしん/尼崎)、(ギャラリーマロニエ/京都)
1987-91 多摩ニュータウンの環境造型演出を行う
1988 個展 (渋谷西武ギャラリー/東京)('90、’93)
1991 Abitare con Arte,Milano 銀賞(イタリア)
1992 Ceramic’92 (西武つかしん/尼崎)
1992-93 現代イタリア陶芸展(有田町、信楽町、土岐市)
1995-96 アーティスト レジデンス(陶芸の森/滋賀)
1996 個展 (青山グリーンギャラリー/東京)
1998 Ceramichevolmente展(伊丹市立クラフトセンター/兵庫)
1999 Dialogues展 ニーノ・カルーソと二人展(日本文化会館/ローマ)
2001-02 個展 (玉川島屋/東京)、(陶貴庵/埼玉)、(ギャラリー堂島/大阪)
2004 アーティスト レジデンス(瀬戸)
2005 アーティスト レジデンス展EXPO 2005 愛知(瀬戸)
個展 (ファエンツァ市民ギャラリー、ボローニャ市立考古学博物館/イタリア)
2007 個展 (Niアートギャラリー/ラヴェンナ、イタリア)、(山木画廊/大阪)
2008 “イタリアの風” 2人展(イタリア文化会館/東京)
2010 ファエンツァ国際現代陶芸展日本人受賞作家展(イタリア文化会館/東京、ギャラリーヴォイス/多治見)
個展 (YAMAKIギャラリー/釜山、韓国)
2011 個展 (さん太ギャラリー/岡山)、(シエナ銀行/ファエンツァ、イタリア)
2012 個展 (岡山天満屋ギャラリー/岡山)
2013 個展 (瀬戸内市立美術館ギャラリー/岡山)
2014 個展 (JR大阪駅三越伊勢丹/大阪)、(はしまやギャラリー/倉敷)、(山ノ上ギャラリー/横浜)
2015 「FAENZA〜ファエンツァ国際陶芸展受賞作家より〜」展(関口美術館/東京)
個展 (ギャラリーおかりや/東京)、(はしまやギャラリー/倉敷)
2016 メイド・イン・ジャパン展(ファエンツァ国際陶芸美術館/イタリア)
2017 個展 (アンクル岩根ギャラリー/岡山)、(アトリエヒロ/大阪)

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