やきもの展 GALLERY3




展覧会案内

竹中 浩展 −白磁と色絵− <br>TAKENAKA Kō  Exhibition

竹中 浩展 −白磁と色絵−
TAKENAKA Kō Exhibition

2016年7月1日(金)〜9月8日(木)

■ 場所
LIXILギャラリー
■ 休館日
水曜日、8月10日(水)〜17日(水)、8月28日(日)
■ 開館時間
10:00〜18:00
■ 観覧料
無料
アーティスト・トーク
2016年7月1日(金) 18:30〜19:30
申込不要(当日会場にて受付)  ※終了しています

プレスリリース pdf_icon_s.gif※ご覧いただくにはAdobe Reader が必要です。

TAKENAKA Kō 'White Porcelain and Overglaze and Enamels'
1 June - 8 September 2016
■ Closed
Wednesday, 10-17 and 28 August
■ Open
10:00-18:00
■ Admission
Free

◆Here is more details. (PDF 764KB)
' White Porcelain and Overglaze Enamels' : Kō TAKENAKA pdf_icon_s.gif
※ご覧いただくにはAdobe Reader が必要です。

白磁面取大壷    H410xW350xD350mm
Large faceted vase, white porcelain    H410xW350xD350mm



展示会概要
LIXILギャラリーでは2016年7月1日(金)〜9月8日(木)の期間「竹中 浩展 −白磁と色絵−」を開催します。
竹中浩氏は京都府無形文化財に認定された現代日本の白磁を代表する作家です。
李朝白磁に憧れて創作を始め、古陶磁への造詣と確かな陶技によって創作される作品は、端正で緊張感があり、格調ある造形美が高い評価を得ています。
また染付、銹(さび)絵(え)、色絵、信楽や備前の茶陶などその創作域は幅広く、硯や小さな水滴などの文房具シリーズは広く人気を博しています。
今展では、こうした竹中氏の近年の代表作品の中から「白磁面取大壺」や文房具など約10点を展示します。竹中氏の様々な魅力が凝縮した展示です。


見どころ
現代日本白磁の粋
   竹中浩氏は若き日に出会った李朝白磁の小さな水滴に憧れて、陶芸を志しました。50年を経て、古陶磁への深い造詣と研鑽された確かな陶技は格調ある造形美を生み出し、陶芸の京都府無形文化財に認定されています。
   竹中氏は白磁の制作にあたり「かたちは厳しく、釉はやわらかく」をモットーにしています。完全なシンメトリーのかたちを制作し、端正な面取りや鎬(しのぎ)文(もん)を行い、最後にやわらかな釉肌を合わせる独自の表現です。伝統技術の継承と同時代の感性を反映した現代日本白磁の粋をご覧いただきます。

闊達で鮮やかな色絵付けと文房具
   竹中氏は、白磁だけでなく、染付、銹絵、色絵、信楽や備前の茶陶など幅広い創作を行います。染付では人間国宝 近藤悠三氏の元で10年間精進しています。絵付けは実物を写生することから始め、温もりのある素朴でやさしい作風が魅力です。
   今展では、人気の文房具シリーズも出品します。白磁の硯や水滴、筆架から、赤、黄、緑、青と色艶やかな椿や詩の数々が描かれた筆や尺など、古の文人の世界をほうふつとさせる優雅な作品です。竹中氏の数々の魅力が凝縮した展示となります。
KoTAKENAKA_1.jpg

KoTAKENAKA_2.jpg
KoTAKENAKA_3.jpg

2016年7月 ギャラリー3 会場風景

「竹中 浩 展 −白磁と色絵−」に寄せて

   竹中浩氏は、我国が誇る白磁作家の一人である。彼は、古陶磁について造詣が深く、故に作陶の基本がしっかりしている。その白磁は、端正で緊張感があり、格調の高い造形美を有する。また、作陶は白磁に止まらず、染付、銹絵、色絵、さらには信楽、備前といった茶陶作品から、近年では、黄味を帯びた定窯風の白磁作品などにも挑戦されているが、竹中作品の主題は、なんといっても朝鮮風の白磁であろう。<白磁面取大壺><白磁シノギ壺>の力強い造形美や、凜として品格のある<白磁水滴><色絵椿文透彫筆筒>などの文房具には定評がある。しかし、竹中作品には朝鮮陶磁特有の形の歪んだものや、中心線のずれたものはほとんど見当たらない。

   そのことに関して、竹中氏は「日本人には李朝陶磁の歪みは実に魅力的だが、自分のつくるものを故意に歪ませることはできなかった。というのは、自分でやるとわざとらしさがどうしても見えてしまう。私は、碗継ぎをしてもズレのないよう心がけ、面取りの作業も同じところを時間を置きながら二度三度とくり返し行い、意識的に真っ直ぐなものに仕上げている。私の白磁は、出石(いずし)の土でロクロ成形されている。京焼は中国のやきものの影響を大きく受けているといわれるが、中国の手回しロクロが使われているのもその影響だろう。ちなみに朝鮮半島では、蹴(け)ロクロである。私がつくるものは京焼の道具でそのつくり方に則っているから、その意味で、李朝に影響を受けた京焼の白磁といえるかもしれない。」と語る。
   最後の「李朝に影響を受けた京焼の白磁」というのが、如何にも言い得て妙である。

   ところで、竹中氏が陶芸家になろうと思ったのは十九歳の時、李朝の水滴との出合いがきっかけであった。それは、掌(てのひら)にのるほどの小さなもので、天の雫(しずく)のような白い水滴であった。その水滴に魅せられて、染付で人間国宝に認定された近藤悠三氏のもとで、給料なし、休暇なしで、約十年間修業した。そして、絵付は母方の叔父で新潟の高田市に住む斎藤三郎氏の許で習った。師から独立して二年後のことである。そこには、「何ものにもとらわれず、私自身のやきものを作りたい」という思いがあった。だから、竹中氏の絵付は写生から始まる。それは、近藤氏の骨太な線描や濃(だみ)で表現する絵付とは違い、どこか文人的で温もりがあり、素朴でやさしい。

   一昨年の夏、近年の代表作を集めて、福井県陶芸館にて「竹中浩作陶展」が開催された。今回の「竹中浩展−白磁と色絵」は、その展覧会のダイジェスト版といってもいいだろう。

   <白磁面取大壺><白磁角皿><色絵椿文はこ><白瓷長壺>を始め、竹中氏のライフワークともいうべき魅惑の文房具、筆、硯、水滴、筆架、筆筒などが出品される。


森 孝一(美術評論家・日本陶磁協会常任理事)


作家略歴
竹中 浩
1941 東京都千代田区神田に生まれる。すぐに福井県小浜市に転出
1961 近藤悠三に師事
1966 第13回「日本伝統工芸展」に<白磁壺>を出品
1973 東京、黒田陶苑にて個展を開催(75年)
1974 近畿支部第3回「日本工芸会展」に<白磁角大皿>を出品、松下賞受賞
1978 東京、壺中居にて個展を開催。以後現在まで続く
1981 日本陶磁協会賞を受賞
1983 第12回「日本工芸会近畿支部展」に<白磁面取大壺>を出品、日経奨励賞受賞
「ジャパニーズ・セラミック・トウディ展」(スミソニアン博物館/ワシントン、ヴィクトリア&アルバート博物館/ロンドン)に<白磁壺>などを出品
1986 「白磁の美」展(佐賀県立九州陶磁文化館)に<白磁面取大壺>を出品
1989 第3期「現代京都の美術・工芸展」(京都文化博物館)に<白磁シノギ大壺>を出品
日本陶磁協会 協会賞
1990 「京都工芸の新世代 90年度京の美感」(銀座松屋/東京)出品
1991 第6回「現代作家美術展」に<色絵罌粟文四方瓶>を出品。以後同展 毎回出品
1992 ヴィクトリア&アルバート博物館に<白磁面取壺>が収蔵される
1993 第19期「現代京都の美術・工芸展」(京都文化博物館)に<染付鉄砂蓮池文面取大壺>を出品
1995 東京国立近代美術館に白磁、染付、色絵による文房具一式が収蔵される
「ジャパニーズ・スタジオ・クラフト展」(ヴィクトリア&アルバート博物館/ロンドン)に<白磁面取壺>が陳列される
1996 京都府指定無形文化財「陶芸」保持者として認定
「磁器の表現展」(東京国立近代美術館)出品
京都府指定無形文化財保持者による「伝統と創生」展(京都文化博物館)に<白磁面取大壺>など10点を出品
1997 大英博物館に<色絵落椿文盤>が収蔵される
「竹中浩展」(出羽桜美術館/山形県天童市)開催
1998 高麗美術館10周年記念展「現代と李朝の芸術性融合」(京都市国際交流会館)出品
2000 京都府指定無形文化財保持者による「伝統と創生」展(京都島屋)に<白磁面取大壺>など約10点を出品
2001 「竹中浩−やきものの美−」展(茶道資料館/京都)開催
福井県小浜市にて「竹中浩・ふるさとからの視点展」開催
2002 「白磁・青磁の世界」展(茨城県陶芸美術館)出品
滋賀県立陶芸の森、招待作家として制作
2004 滋賀県立陶芸の森 陶芸館にて個展開催
2005 「コンテンポラリー・クレイ展」(ボストン美術館)
2006 京都府文化賞功労賞受賞
2014 平成26年度夏期特別展「竹中浩作陶展」(福井県陶芸館)開催

ページの先頭へ

LIXIL Link to Good Living

Copyright © LIXIL Corporation. All rights reserved.