やきもの展 GALLERY3




展覧会案内

見附正康・西田健二の+α展 <br>MITSUKE Masayasu & NISHITA Kenji

見附正康・西田健二の+α展
MITSUKE Masayasu & NISHITA Kenji

2016年3月10日(木)〜5月5日(木)

■ 場所
LIXILギャラリー
■ 休館日
水曜日
■ 開館時間
10:00〜18:00
■ 観覧料
無料
アーティスト・トーク
2016年3月10日(木) 18:30〜19:30
申込不要(当日会場にて受付)
※終了しています

プレスリリース pdf_icon_s.gif※ご覧いただくにはAdobe Reader が必要です。

MITSUKE Masayasu and NISHITA Kenji : A Synergistic Collaboration
10 March 2016 - 5 May
■ Closed
Wednesday
■ Open
10:00-18:00
■ Admission
Free

◆Here is more details. (PDF 840KB)
"A Synergistic Collaboration : MITSUKE Masayasu and NISHITA Kenji" pdf_icon_s.gif
※ご覧いただくにはAdobe Reader が必要です。

上:見附正康 「赤絵細描小紋蓋物」 2015 H12×ø22.5cm
下:西田健二 「青白磁水注」 2015 H28×D9.5×W16.5cm
Above:MITSUKE Masayasu 'Container, red overglaze fine-line design' 2015 H12×ø22.5cm
Below:NISHITA Kenji 'Ewer, pale blue glaze' 2015 H28×D9.5×W16.5cm



展示会概要
LIXILギャラリーでは2016年3月10日(木)〜5月5日(木)の期間 「見附正康・西田健二の+α展」を開催します。 見附正康氏と西田健二氏は、九谷焼の技法のひとつ「赤絵細描」を現代に生かした作品でとても人気のある作家です。 両氏は、分業による協働でひとつの作品を制作していますが、本展はそれぞれが制作した作品を展示することで、ひとつの作品に結晶している複眼の思想をひも解こうという趣向です。 本展では、見附氏の「赤絵細描」大皿、香合、蓋物、西田氏の青白磁の香合や水注など、そして両氏による協働作品を含めて約15点を展示しています。


見どころ

もっとも注目される現代「赤絵細描」の作品
見附正康氏は1975年生まれ、九谷焼の技法のひとつである「赤絵細描」を現代に蘇らせた第一人者・福島武山氏に師事し、その腕を磨いてきました。 一本の筆による1ミリにも満たない細い線で息を詰めるようにして文様を描き出す「赤絵細描」は、江戸後期から昭和初期まで「ジャパンクタニ」の代名詞となるほど人気がありました。 現代の見附氏の描く線は、滲みも歪みもなく繊細で、まるでCGと見紛う完成度です。また、幾何学模様で構成されるデザインはデジタルパターンにも似て、人気の理由のひとつとなっています。 元来「赤絵細描」はその技法の難しさから、素地の成形と絵付けは別々の人間が行います。 その素地を成形しているのが轆轤師の西田健二氏です。西田健二氏は1973年生まれ、生家は九谷焼の絵付け師でありながら、自ら成形の道を追求してきた作家です。そこには絵付け師の経験から生まれた、理想の造形の実現があります。 同世代の二人が互いの感覚に惹かれあい、時に挑戦し合い、波と波が重なり合って思いがけず複雑な波紋を描き出すように、コラボレーションの妙が生まれました。本展では、二人で制作した作品とそれぞれの作品などを合わせた15点を展示しています。

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2016年3月 ギャラリー3 会場風景

「見附正康・西田健二の+α展」 に寄せて

  赤絵細描は九谷焼の技法の一つで、中国明代の金襴手や清代の赤絵を源流として江戸時代後期に大成、明治から昭和初期にかけては九谷焼の代名詞になるほど隆盛を極めた。しかし、その後は減少し数名の絵付師を残すだけとなったが、それを現代へ蘇らせたのが赤絵細描の第一人者・福島武山である。見附正康はその弟子で、いまもっとも注目される若手陶芸家の一人である。
  九谷焼の真髄は上絵付にある。赤絵細描は白磁に筆一本で描き込んでいく技法で、九谷焼の中でも際立って細かい筆使いと赤絵具を自在に使いこなすテクニック、一点の色むらも出さない集中力と根気が要求される。ゆえに成形と絵付は、現在も分業になっている。本焼した器体に墨でアタリをつけ、鉛筆で割り取りした後、フリーハンドで文様を描く。失敗しても焼付けないかぎり、絵具は何度でも消すことができるそうだ。
  その見附作品の素地を成形しているのが西田健二である。西田は三代続く九谷焼の上絵職人の家に生まれたが、家業を継がず轆轤師になった。その理由について、「自分の思うような素地に絵を描きたいと、父が常々いっていたからだ。」という。轆轤師になって分かったことは、「成形の道は深く、両方を極めるのは困難だ。」ということだった。西田は轆轤、タタラ、箱物と手で作れる範疇のものはなんでも作る。1個の完成品を提供するために5個ほど水挽きし、削った後3個ほど吟味して本窯に入れ、その中から出来のいいものだけを提供する。納得のいくものが作れなければ、納期が遅れることも多々ある。赤絵が映える形、ライン、口作り、重さなどにこだわりながら、西田の目指すものはシンプルで素地が前面に出すぎないもの。まさにプロフェショナルの世界である。
  見附の赤絵細描の魅力は、白磁に細筆で描かれた赤い極細の線文が織り成す図柄だが、その図柄をさりげなく凜と引き立てているのが、西田が成形するシンプルな素地の存在である。この二人の関係は、轆轤師と絵師という分業の関係を超えて、一つの作品を共同制作するコラボレーションといってもいいだろう。そこには、個人では決して表現できない+αの世界があると私は思っている。今展には<赤絵細描大皿><赤絵細描小紋香合>といった見附作品の他、西田が制作する繊細なフォルムの<青白磁水注><青白磁香合>なども出品される。


森 孝一(美術評論家・日本陶磁協会常任理事)


作家略歴
見附正康
1975 石川県加賀市に生まれる
1997 石川県立九谷焼技術研修所卒業、福島武山氏に師事
2006 経済産業大臣指定伝統工芸士認定(同、2011)
2007 工房を構え独立。日本陶芸展入選(同、2011)
2010 金沢・世界工芸トリエンナーレ(金沢21世紀美術館/石川)
2011 REAVALE NIPPON PROJECT‐中田英寿、現代陶芸と出会う(茨城県陶芸美術館)
2012 工芸未来派展(金沢21世紀美術館/石川)
2014 第9回パラミタ陶芸大賞展大賞受賞(パラミタミュージアム/三重)
日本・スイス国交樹立記念150周年記念美術展 LOGICAL EMOTION
(ハウス コンストルクティブ美術館/スイス)
2015 Japanese Kōgei / FUTURE FORWARD (アーツ・アンド・デザイン美術館/アメリカ/ニューヨーク)
2016 磁器の表現四人展−田畑奈央人・福本双紅・藤井隆之・見附正康−(和光ホール/東京銀座)


西田健二
1973 石川県旧寺井町の九谷焼絵付師の家に生まれる
1989 石川県立工業高校工芸科窯業コース卒業
1992 父・西田伸也に師事する傍ら、地元の土物九谷焼美山窯にて成型を学ぶ
1994 磁器の窯元(妙泉陶房)に勤め、成形全般・型打を習う
1998 独立し、西田製陶所を設立
グループ展参加、高岡クラフト展、ビアマグランカイ展入選
成形専門の轆轤師として作家中心の作品を手掛ける
2006 兼六大茶会公募展入選
第1回現代小鉢作家展奨励賞受賞
2007 第23回クラフトフェアまつもと参加、ギャラリースペース作品展示
2009 第25回クラフトフェアまつもと出展
2010 個展(ギャラリー舟あそび/石川県珠洲市)
2012 個展(うつわ謙心/東京)
2015 西田健二 磁器展(ふくさとGallery/石川県能美市)

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