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LIXIL ブックギャラリー お勧めの本 14
「ゲーデル, エッシャー, バッハ あるいは不思議の環」

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 この書籍の翻訳が日本で初めて出版されたのは1985年、20年を経て20周年記念版が2005年に刊行され、それからすでに10年以上が経過している。
 次々と新しい本が出版されては次々と絶版となり消えていく現在のような状況にあって、長く読み継がれ、読者を年々増やすこのような書籍があることは、心から喜ばしいことであり、またそれだけ世の中で価値が認められていることも意味している。

 本書は、一般向けに書かれた科学書と分類されているが、763ページという膨大なボリュームの上に、現在世間で流行っているような「わかりやすく読みやすい」書物というわけでは全くない。
 そもそも、完全性定理と不完全性定理で知られるチェコの数学者ゲーデルと、『描く手』や『滝』等の作品で有名なオランダ人画家エッシャー、そして最も有名な作曲家の1人であるドイツのバッハ。時代も国も活躍した分野も異なる彼ら3人がなぜ、同列に並べられ語られるのか。そのアナロジーによって作者は何を言わんとしているのか。
 20周年記念版では、「本当は何を書いた本なのか」について著者自らが序文にて言及している。

 本書を読むために、読者にはそれなりの知識と好奇心と忍耐力が要請される。しかしトリックや遊びが満載で、しかも難解とくれば、人間の知的好奇心は掻き立てられずにはいられない。ページ数の多さに圧倒されることなく、知性の迷宮に惑いつつ、じっくりと時間をかけて取り組みたい1冊。


ゲーデル,エッシャー,バッハ あるいは不思議の環/ダグラス・R・ホフスタッター/763ページ/白揚社/\5,800+税

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