お知らせ&トピックス


LIXIL ブックギャラリー 新刊案内 5
「異形再生 付『絶滅動物図録』

異形再生.jpg


 本書は、前半が19世紀の異端解剖学者スペンサー・エドワード・ブラック博士の伝記、後半には博士が著した解剖学参考書が収められている。

 ブラック博士は米フィラデルフィア医学院の解剖学教授として、奇形を持つ人々の研究、治療によって名声を得た。しかし、同時に悪名も轟かせていた面も。というのも、「伝説の動物の多くは実在し、その動物の遺伝子を受け継ぐ人間が奇形として生まれる」という説を唱えたからである。
 こう主張したことで博士は医学院を追われたが、自説を証明するために奇形の人や動物の体を使い、数々の伝説の動物を作り出すことに成功した。そして「人間ルネサンス」と題して世界各地でショーを開いた。
 博士の創り出した幻獣の解剖図が、本書「絶滅動物図録」である。有翼スフィンクス、セイレン、サテュロス、ペガサス、ケンタウロスなど11種類の幻想動物の詳細な骨格図と筋肉図が掲載されている。

 本書を読んだ後に、「スペンサー・ブラック博士」をgoogle検索してみたくなる人は多いのではないか。フィクションなのだが、そんな記載もあとがきもなく、「もしや事実?」と多少なりとも疑ってしまうように作られている。
 馬鹿馬鹿しいと思わず、実際そのように読んだ方が楽しめる奇書。ホラーな内容ながら、装丁が美しいのも本書の魅力である。

 生物系奇書である、
「平行植物」レオ・レオニ著/宮本淳訳/工作舎
「鼻行類」ハラルト・シュデュンプケ/日高敏隆・羽田節子訳/平凡社
「アフターマン 人類滅亡後の地球を支配する動物世界」/ドゥーガル・ディクソン著/今泉吉典監訳 /ダイアモンド社
「秘密の動物誌」ジョアン・フォンベルタ、ペレ・フォルミゲーラ著/荒俣宏監修・管啓次郎訳/ちくま学芸文庫
も是非ご一緒に。

「異形再生 付『絶滅動物図録』」/エリック・ハズペス著/松尾恭子訳/原書房/¥3,200+税

ページの先頭へ

LIXIL Link to Good Living

Copyright © LIXIL Corporation. All rights reserved.