ブックフェア情報

東京・LIXILギャラリー1での展覧会開催会期中に、 企画展関連書を集めたブックフェアを行っております。 「品切れ」以外の書籍はフェア期間中に限り、ブックギャラリー 店頭でお求めいただけます (地方発送は致しかねます)

官能的 2015年5月1日(金)〜6月30日(土)※終了しています

「官能的」

心と身体の奥底に眠る官能・・・

オリジナルブックフェア

ブックフェア情報
官能的.jpg
 あからさまに語ることは避けられ、タブーとして扱われますが、文学、映画、絵画・・・芸術とは決して切り離せない官能。生きている人間の証でもあります。
 日常の中に何気なく潜むエロスを呼び覚ましてみましょう。


官能教育/植島啓司著/幻冬舎
 愛と性について、私たちは学校で詳細に教えられることは決してありません(保健体育の時間に基本的な知識を与えられる以外には)。しかし、確実に現在の日本という社会から、それらについて学び、一定の考え方を手に入れ、常識として身につけています。私たちが、守って然るべきと信じ込んでいるこの常識は、本当に正しいことなのか。宗教人類学者である著者が、世界各国のフィールドワーク、調査を通して得た資料を提示しながら、歴史的、世界的に見て「私たちの常識がいかに非常識であるか」を教えてくれます。
 もちろん、著者の主張が絶対に正しいということではないのですが、異なった視点を提示してくれるという点で非常に有用な書籍ではないでしょうか。また、資料として掲載されているDurex社(イギリスの男性向け避妊具メーカー)「世界各国の性生活満足度」(掲載は2006年版、2014年版が最新)表を見ると、やはり日本は何か間違っているのでは、と考えずにはいられません。


超恋愛論/吉本隆明著/大和書房
 2012年に逝去した思想家・評論家である吉本隆明が恋愛と結婚について語った書籍です。吉本隆明といえば、晦渋な文章で訳が分からないというイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。しかし、本書はとてもわかりやすい言葉で書かれていてすんなりと読むことができます。
 「恋愛とは覚醒剤をのむようなもの。細胞同士、遺伝子同士が呼び合うような本来的感覚。」
 前半は、恋愛と結婚に関する著者の個人的体験を交えながらの分析です。後半は、漱石や鴎外など日本の代表的文学者の作品や作家自身の実生活などを例に挙げ、恋愛についてだけではなく、日本の社会、また文学そのものについて論評しています。本書が単なる「恋愛論」ではなく、「”超”恋愛論」と題されている所以でしょうか。また吉本隆明だからこそなせる技なのでしょう。


サイレント・ラブ/愛に関する十二章/五木寛之著/角川書店
 愛や性について語ることは、それが文明や文化、個人的嗜好に大きく左右されるが故に非常に難しい一方で、低俗なものから高尚なものまでありとあらゆる情報が長い歴史の中で氾濫してきたというのが現状でしょう。このような中で、作家の五木寛之が愛と性についての本を昨年出版しています。
 1冊は、「サイレント・ラブ」。ポリネシア地域での慣習を紹介するための詩のような、少ない言葉で語れている短い物語です。もう1冊が「愛に関する十二章」。「自分を愛する」「恋愛」「仕事への愛」「性愛」など、私たちが持っている愛について、題名の通り12章にわたって、著者の考えを述べたエッセイです。
 愛について、性について、見直すきっかけを与えてくれる書籍です。更に深い内容を知りたい方は、著者が上記2冊で引用しているジェイムズ・N・パウエル著「エロスと精気」法政大学出版局も是非ご一緒に。


体は何でも知っている/三枝龍生著/ちくま文庫
 プラトニックラブ、という言葉に象徴されるように、私達人間は、こと恋愛においては肉体よりも精神に重きを置いてきました。しかし精神を重要視するあまり、長きに渡って肉体を置き去りにし、蔑視して来たのではないでしょうか?
 これを反省する立場から、合気道の指導者であり、整体師でもある著者が、専門的な知識を取り入れながら、体の「相性」について、肌に触れ合うことの快感についてなど、「からだの声を聴く」ことの重要性を説き、良質な「快」と「幸福」を取り戻す方法を教えてくれます。


ただ遊べ 帰らぬ道は誰も同じ/団鬼六著/祥伝社新書
 SM作家として言わずと知れた団鬼六。相場や酒場経営の失敗、鬼プロ設立などなど、派手なパフォーマンスと破天荒な生き方で知られる著者の言葉の数々を紹介した書籍です。
 「人間は不本意に生き、不本意に死んでいくのもだ。だからせめて快楽くらい求めてもいいと思っている」波乱万丈に生きた著者だからこそ重みをもって伝わってくる言葉があります。しかし、小説や生き方とは裏腹に著者の考え方は非常に「まとも」で、常識的なのです。


エロス的人間/澁澤龍彦著/中公文庫
 エロティシズムの研究に関しては、澁澤龍彦の名に触れずに通り過ぎることはできません。サドやバタイユの著作を翻訳して日本に紹介した仏文学者ですが、芸術評論や文学の分野でも活躍し多くの著作があります。本書では、博学を生かし、世界の思想家、哲学者、作家芸術家のありとあらゆる作品を挙げ引用しながら、独特の世界観と切り口で、人間の本性たるエロスを分析していきます。  「エロティシズム」「快楽主義の哲学」など著者が官能を扱った著作は数多くあります。今回のフェアでは、評論だけではなく文学作品もご用意しています。


匂いのエロティシズム/鈴木隆著/集英社新書
 動物に比して人間は臭覚が優れているとは主張できないとはいえ、この感覚が人間の本能である限り、匂いが深く官能と結びついていることは疑いえないことではないでしょうか。文学作品の中で匂いによる官能を描いた作品は少なくありません。
 しかし、「匂い」を軸に人間の性と進化、そしてその抑圧を論じた書籍はありませんでした。調香師である著者が、媚薬、香水、フェロモンなど匂いの専門家ならでの知識を生かしながら人間のエロスについて論じます。


快楽でよみとく古典文学/大塚ひかり著/小学館新書
 「日本の古典は、性愛が人にとって空気のように当たり前にそこにありながら、なくなれば絶望と死が待つ空気のように必要不可欠な命綱であることを教えてくれる。」――このように主張する著者が、「古事記」「万葉集」「源氏物語」など、誰もが知っている日本の古典文学作品から、恋愛、性愛について読み解いていきます。特に「源氏物語」は直接的な表現は一切ないながら全編性愛の話のため、本書での登場回数も多いのです。性にもおおらかで開放的だった時代のこと、著者とともに古典の官能世界に飛び込んでみましょう。


 真面目な研究書からエキセントリックな書物まで、100冊あまりをセレクトしました。
 順次ご紹介して参りますので、どうぞお楽しみに。

ページの先頭へ

LIXIL Link to Good Living

Copyright © LIXIL Corporation. All rights reserved.